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カリンと言う、地味に憎たらしい特殊な巨乳予備軍がいる世界【1】

 私は素早く小屋の外から飛び出すと、


 ドンッッッッ!


 ちょっとした衝撃波が出現する勢いで大空を舞い上がった。


 そこから、グングンと速度を上げて行く。

 あっという間にトウキの街が見えて来た。

 

 ……ヨシ!


 アリン達は、何処かな?

 自宅付近までやって来て、私はリガーやアリンの二人を探す。


 何と言うか、アリンやリガーの二人を探すのは、私にとって物凄く探しやすい。

 上手に口で説明するのが難しいのだが……エナジーが共鳴するのだ。


 特にリガーは、その傾向にあるな?

 きっと、私とリガーは同一人物であるから、そう感じるのかも知れない……んっ?


 そこまで考えていた時、アリンとリガー……そして変態のエナジーと思われる物を感じる。

 その先には……これはカリンだろうか?


「……ふぅむ」


 何と言うか、尋常ではないエナジーを思い切りぶん巻いているかの様な……?


「探すまでもなかったな、これは」


 私は軽く呟き……少しだけ呆れた。

 まぁ、これはちょっと前の私にも言える事なのだが……エナジーを外に放出し過ぎだ。

 こんな方法でエナジーを外に放出してしまえば、実に不効率なエナジーの使い方をする羽目になる。

 今の私の解釈で言うのなら、実に燃費の悪い方法だ!


 本来であれば、もっとエナジーを体内に収める様な? そう言う方法を取っておけば、より無駄なく戦う事が出来ると思うぞ?


 ……まぁ、少し前の私も、そう言う戦い方をしていたから、人の事は言えないのだが。


 ………。


 閑話休題それはさておき


 連中の所在地を確認するのは、実に簡単だった。

 最初の内は、リガーのエナジーを辿るのが一番楽かな?……と思っていたが、実際にはカリンのエナジーを辿るのが一番楽だったよ。


 そして、このエナジーが『最大レベル』だったとすれば……リガーは『意識を操られて居ない』し『アリンはギリギリ』だ。


 どうしてそうなるのか?

 これの答えこそが、私なりの仮説だ。


 まず、一つ目の仮説。


 アリンを操る事が出来て、私は操る事をしないで殺そうとした。


 これの仮説は『私を操る事は出来ないから、騙し討ちをしようとした』だ。


 そして、そのまま邪魔だから私の精神だけを葬り去ろうとして居たのではないだろうか?

 

 この世界に来ているのは、私の精神だけ。

 肉体は、未だ何処にあるのか不明だ。

 何処にあるのか、所在こそ不明だが……N65が私の肉体だけ所持している事だけは確かだ。


 簡素に言うのなら、邪魔な精神だけをこの世界で葬り去れば、私の身体をN65が自由に使う事が可能になる訳だ!


 ……チッ!

 何だよ! N65のヤツ!


 私の豊満ボディも、しっかりと使おうとして居たんじゃないか!


 ……って、そこは良い。


 ともかく……だな?

 私があの場面で死ねば、N65にとっても色々と都合が良かったんだよ。

 Nの管理下にある精神を混ぜれば操る事が出来ると言う実験は、既にアリンで実証されたしな?

 もう、私は用済みって言う事だ!


 しかし、私は助かった!


 ここも、私の仮説が正しいのであれば、私は助かって然るべきでもある。


 その答えは『リガーは操る事が出来なかった』からだ。


 リガーは、私を助けて自宅まで戻ったのだろう。

 そして、回復系の魔法を発動させて、自宅の寝室へと私を寝かせたに違いない。


 ただ、不可解なのは……リガーも操られている様な行動を取っていた事。

 ここが……ちょっと……なぁ。


 ともすれば、助けたのはリガーではなく、パラレルだったのかも知れない。

 

 だけど、目覚めた先に居たのは、アリンとリガーの二人だった。

 ここを加味するのであれば、リガーが居たからこそ『パラレルは安心だった』のではないか? と仮定する事が出来る。


 この時点で、アリンは確実に危険な存在だ。

 正直、意識が回復した時に私へと一目散に抱きついて来た時があったのだが……そのどさくさに紛れて、再び刺されていたとしても、なんら不思議な事ではなかった。


 けれど、アリンはそれをしなかった。


 多分、それは……近くにリガーが居たから……ではないだろうか?

 あるいは……パラレルが、アリンを正気に戻していたのか?


 そして『種明かし』をしていたのかも知れない。

 

 その種明かしとは『N65の能力を超過する者は、例え管理下にある人間であっても、操る事が出来ない』だ。


 もっと言うのなら、現状のカリンを上回ると操る事が出来ない。

 ……よって、アリンがギリギリで、リガーは余裕で上回る。


 そして、私もカリンの能力を上回る為、操られる事がなかったのだ。


 ……と、この仮説が正しいのであれば、私の中にあった疑問が、全て消えるのだった。

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