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ドーンテン一族なのに、何故か胸元が大きい女性がいる世界【19】

「……しかし、N65パラレルは、一つ大きな誤算を生じてしまいましたねぇ……ははは」


 そこでパラレルはいきなり笑い出した。


 ……?

 

「どうした変態パラレル? 変態を拗らせて、頭がおかしくなってしまったのか?」


「そんな訳がありますか……そもそも、変態って拗れる物なのですか? 頭がおかしくなる様な物なのですかっ⁉︎」


 パラレルは本気で瞳に涙を浮かべて私へと非難の目を向ける。

 そこまで不本意であるのならば、私のショーツを要求する様な変態行為をしなければ良いだろうに……。


「ともかく、私が笑っているのは変態を拗らせた訳ではありません!……と言いますか? 私は紳士です! 決して変態などではありません!」


「私からすれば、私の下着を欲しがっている時点で変態だと思うんだが?」


「何をおっしゃる! 紳士たる者、綺麗な女性のパンツを求めてしまうのは常識! より健全! 何より、正々堂々とハッキリ物を言っている時点で健全だとは思いませんかっ⁉︎」


「思うか、アホ!」


「グハァァァッ!」


 パラレルは倒れた。

 口から血が出ていた訳ではなかったけど……まるで血反吐でも出ていたかの様な勢いでバッタリと倒れていた。


 ……本当にコイツは何がしたいのか……?


「と、ともかく……N65がしでかした愚行は『この私が責任を持って』解決します。リダさんは、この辺りにある適当な所に隠れてくれませんか?」


「……なぬ?」


 え? 何を言ってんの? この変態?


「これは私もそれなりに関係する案件だぞ? それに、お前……今のN65とか言うパラレルを倒せるだけの実力があるのか?」


「もちろん、あります」


 ……はい?


「同時にそれが、N65の誤算です。ヤツは『この私が、この世界に来ていた事』を知らないでしょうから」


 ……う〜ん。


「取り敢えず、説明しろ。私にはサッパリ分からない」


「そうですね……ここまで話してしまったのなら、もう私の正体を話しても良いでしょう」


 パラレルは答えて、軽やかに笑ってから再び口を開いた。


「実を言うのなら、この世界のパラレルは別に居ます。名前は……まぁ、クッソ長くなるので仮にM776パラレルとでもして置きましょうか?」


「……なんか天体みたいな名前だな?」


「Mから始まるパラレルは、みんなそんな感じに聞こえますよ……まぁ、そこはともかく。この世界の管理者に許可を取って、一時的にパラレルを名乗らせて貰いました」


「なるほど、そうか。それじゃあ、元来であるのならこの世界のパラレルは変態ではない……って言う解釈でいいのか?」


「だから、私は紳士ですって!……まぁ、良いです。ここに関しては後々しっかりと語り合いましょう! 主にベットで!」


 ドォォォォォォォォンッッッ!


 ……あ、いけね。


 あんまりにも気持ち悪い台詞を口にしていた物だから、うっかり爆発させてしまった。


「すまん、変態。うっかり爆破してしまった……ん?」


 一応、真面目な話をしていたんだけど、ついつい爆破してしまった為、義理半分に謝ってみせる私がいたのだが……間もなく私の目は真円を描いてしまった。


 なんと、パラレルが全くのノーダメージだったのだ。


 こ、これは……一体?


「もう隠す必要がありませんからね? 爆風も防がせて貰いました」


 ニッ! っと笑みまで見せて言うパラレル。

 くっ! なんて事だ!

 次回からは、補助スキルを使って爆発してやらないと!


「改めて自己紹介しましょう? 私の名前はゼロ・パラレル……または、マスター・パラレルとも呼ばれますね? ま、ここは呼び易い方で構いませんよ?」


「……なぬぅっ!」


 パラレルの言葉に、私は度肝を抜かれた。


 ゼロ・パラレル。

 ……それは、全パラレルの最高位に当たる存在だ。


 な、なんでそんなヤツが、こんな所に?


「その顔は、私の様な最高権威を持つパラレルが、どうしてこんな所にいるんだ? 最高位の人間なら、如何にも偉そうな椅子に座って踏ん反り返って、ハンコでも押してれば良い存在なんじゃないのか?……って顔をしてますね?」


 そこまでは思ってない。


「しかし、時代は電子の時代! ハンコなんてもう古い! 時の大臣だってそうだと言っていたではありませんか!」


 だから、そんな事は言ってないってば!


「ともかく、私がここにやって来たのはN68の報告を受けていたからです……あ、N68と言うのは、リガーさんの並行世界を担当しているパラレルの事ですね?」


 ……ああ、あの優しいイケメンね?


「あのパラレルは良い人だったなぁ……」


「それは聞き捨てなりませんね! 私の方がより紳士で良い男です! そこは間違えては行けません!」


「いや、だって……変態じゃん」


「グハァァァッ!」


 パラレルはバッタリと倒れた。

 やっぱり、血は出てなかったけど、血反吐を吐き出したかの様な大仰さで、バッタリ倒れていた。


 …………。


 話が進まないから、良い加減、そう言う小ネタを挟むのをやめてくれませんかねぇ……?

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