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第14話 神様


*(キョウコ)


 私はまた人を殺した。救いだと言って、人を殺した。救いなんて嘘だ。私は私のために、人を殺した。


 私が死んだのは3月2日。電車に轢かれて私は死んだ。でも、蘇った。


 蘇った時には、私の中には神様がいた。私の中の神様が言った。この身体を貰い受けたと。神様は子どもの死体を貰い受けて現世に降りる。私の中の神様は、私の身体を勝手に使った。仲間の神様が現世に降りて来られるように、子ども殺していった。私の手で。私の身体で。


 神様に身体を奪われた私の魂は、私が死んだあの線路の近くを彷徨っていた。


 ある日、私の魂が彼らを見つけた。彼らは、私の身体の元に向かおうとしていた。私の身体が彼らを殺してしまう。私の魂は彼らに注意をした。それでも止まらなかったから、彼らについていくことにした。


 そこに飛鳥まで現れた。私はどうしても、飛鳥を殺したくはなかった。かわいい妹を殺すのだけは嫌だった。だから、私の身体に宿った神様と交渉したんだ。飛鳥だけは助けてくださいって。神様は私の頼みを聞いてくれた。もちろんタダじゃない。私の魂は、今日から実態を持つことになった。


「私があなたの助手を務めます。助手またはアシスタントと呼んでください」


 私は新しく降りたった神様にそう名乗った。


 次で最終話になります。今日の夜には投稿しようと思います。

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