第1話 冒険の始まりは切ない
流行りの異世界ファンタジーに乗っかってみました。
日本語おかしいところは初心者ゆえご了承下さい。
辺り一面に広がる草原。
空は明るく心地よい風が吹いている。
俺はそこになぜかシャツとパンツで立っていた。
ひとまず落ち着こう。
俺はいつも通り学校から帰宅し、何をするでもなくパソコンを立ち上げ、取るに足らないまとめサイトや動画を見ていた。
しばらくして飽きたのだろう、就寝するのには早い時間だがベッドに潜り、まどろみに包まれた。
そして現在に至る。
なるほど、夢だ。
噂で夢の中で自由に思った通りの行動が出来ると聞いたがこれがそれなのだろう。
だがその前に何故、俺はシャツとパンツなのか。確か寝る前はズボンを履いていたはず。
まあ細かいことは気にするまい、夢なのだから。
とりあえず定番の空を飛んでみるか。
俺は、空に飛ぶ自分の姿をイメージし、掛け声を上げてみた。
「そぉおい!」
しかし、何も起こらなかった。
なにこれ恥ずかしい。夢なのに。
というか、寒いぞ。別に滑ったから寒いわけではない。
純粋に寒い。
「これ、普通にヤバイやつじゃ」
季節はおそらく春の終わりぐらいだろうか。
だが、さすがにシャツとパンツでは風が吹く度に震えが来る。
冷静になると今の自分は露出狂として完成されているのではないだろうか。
そう思い始めると途端に悪寒が走る。
「夢なら覚めてくれーもういいぞー」
なぜか自然とそう呟いていた。
だが、世界は無情にも答えてくれない。
どうすればいいのか、寒さに凍えて死にそうになって、目を閉じたら目が覚めるのか。
なんで夢ごときで死を経験しなければいけないのか。
そう思っている内に、次第に当たりは暗くなっていく。
寒い。辛い。怖い。
軽くパニックになりつつあったその時、遠くから灯りが見えてきた。
段々と近づいてくる。そして、それが灯りを持った人だと分かった。
子供だ。シンプルな単色の民族衣装のようなものを羽織っている。
性別は中性的でよくわからないが、可愛い顔立ちをしていた。
そして俺と目が合った瞬間、その子がポツリと呟いたのが聞こえた。
「変態がいる」