事件の予兆
二話の投稿遅れてすみません。お待たせしました。
しばらく黙り込んだまま歩いていると、刀華の家に着いた。俺はそのまま、リビングに通され、刀華は救急箱を取ってくるのと着替えたいと言って自室へ向かった。
俺は刀華の部屋はすごく気になったが嫌な予感がしたため、刀華のあとを追わなかった。
「にしても、綺麗な家だなぁ。」
刀華の家は外見の通りの純白一色だった。部屋も綺麗だし、キッチンも真っ白で主夫体質の俺にとったら宝石みたいなものだ。一度使ってみたい。
部屋に見惚れていると、刀華が戻ってくる。
「やっぱり、刀華は美人さんですね。」
「そうかなー?似合ってる?」
「似合ってるよ。」
「そか。嬉しい♪」
そう言って、笑顔で俺の手当てをしてくれた。刀華の手当ては的確で、あっという間に終わってしまった。関心していると、
「ねぇ、なんでそんな怪我したの?」
まぁ、当然の疑問だろう。
隠す事もないし、帰りに起こったことを話した。
「そっか。大学生3人ね。どんな服装?」
「いかにも不良です!って感じ。黒くて革ジャン着て、でっかいピアス付けてた。」
「でも、なんでそんなことを?」
「最近、有名なヤンキーの大学生がこっちに拠点を移したらしいって友達から聞いて…。もしかしたらそのひとなのかなーって。」
「へぇ〜。そんな話があったのか。
「うん。」
刀華は少し暗い表情で俯く。その時、刀華から暗い闇のようなオーラが出たのはきっと、俺のことを心配してくれてる証拠だろう。この間まで疎遠だったのに。俺は正直嬉しかった。
「手当ても済んだし、俺は帰るよ。」
「手当て、ありがとな。」
「うん♪また、いつでもおいで♪」
近々、またくる事になるんだろうなと思いながら、俺は刀華の家を去った。
「ただいま〜。」
「おかえ…って!どうしたの!?」
親が心配してくる。諸々の事情を話し、刀華に手当てしてもらった事も話した。
「じゃあ、今度刀華ちゃんとご両親に挨拶に行かないとね〜。」
「親は海外で出張でいないんだと。だから、俺から伝えとくよ。」
「わかった、任せたよ〜。今、ご飯用意するね〜。」
ご飯を食べ、風呂に入って、ベッドに入る。いつも通りだ。けど、刀華の家で感じた嫌な予感はなんだったんだろう。そんなことを考えていたらいつの間にか暗闇の中に落ちていった。
朝起きて、いつも通り学校の支度をして、家を出る。
家を出ると、いつもやっすーが待ってくれている。
「おっはー!相変わらず遅いね!」
「お前は相変わらず騒がしいな。事件の方に進展でもあったのか?」
「そうなんだよ!聞いてくれ!」
冗談で言ったんだけど。まぁ、聞かないと言っても話してくるから聞いてやる。
「事件現場から長い綺麗な髪が一本、出てきたんだよ!」
「ふーん、それで?」
「以上!」
俺は呆れつつ聞く。
「じゃあ、なんで話したんだよ。」
「いやさ、あんな綺麗な髪、堤下さんくらいしかみたことなくてさー、他にもいるんだなーって驚いちゃったよ。」
「そりゃあ、髪が長くて綺麗な人なんていくらでもいるだろ。」
昨日だって、俺に親切にしてくれた彼女が犯人なんて絶対に考えられない。
「だよなー。ましてや、堤下さんだなんて、絶対あり得ないから別の人だよな〜。」
「そうだよ。ほら、さっさと学校行くぞ。」
「おう!」
やっすーは元気に返事をして横に立つ。堤下さんがそんなことするはずがない。
でも…。
あの嫌な予感はなんだったんだろう。この件には関係ありませんように。俺はそう願った。
二話を楽しみにしてた方、遅くなりましたことを改めてお詫びします。
ぜひぜひ、今後ともマイペースで行きたいと思うのでよろしくお願いします。