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美女が魔蟲  作者: 森山明
8/33

よろしくお願いします

 あとはレベルアップしたから<眷属>が追加で召喚できるはずだ。たしか五の倍数ごとに増えるらしいから、いきなり二匹も呼べる。さて、リストを確認っと。お、増えてる。


・陰陽蟲

・土蜘蛛

・双頭蜈蚣

・矢蜂

・盾象蟲


 迷うな、ここは上から選んでいくか。ということで召喚しよう。


「眷属、召喚」


 地面に魔法陣がふたつ現れた。暗い穴の中から這い出て来たのは、大型犬くらいの黒いクモと三メートルはある双頭のムカデ。


土蜘蛛  LV.1

 黒い体表をし、金色の毛を腹部に生やしている

 普段は土の中で暮らし地中から奇襲で獲物を仕留める

 木の上や地上で素早く移動し、鋭い爪とアゴ、魔術に糸と

 多彩な技で戦う

スキル

 <土魔術>

 <噛み付き>

 <軽業>

 <奇襲>

 <隠密>

 <溶解液>

 <罠>

 <糸>


ステータス   

 <生命力> 300

 <魔法力> 300

 <筋力 >  13

 <防御力>   8

 <智力 >  13

 <素早さ>  18

 <器用さ>  19

 <精神力>  10

 <運  >  10




二頭蜈蚣  LV.1

 二つの頭を持つ蜈蚣。巻き付きと強力な毒で敵を仕留める

 非常に獰猛で何でも食べる

スキル

 <威嚇>

 <噛み付き>

 <捕縛>

 <毒>

 <気配>

 <奇襲>

 <頑丈>

 <捕食>


ステータス   

 <生命力> 500

 <魔法力>  50

 <筋力 >  19

 <防御力>  18

 <智力 >   5

 <素早さ>  10

 <器用さ>  16

 <精神力>   8

 <運  >  10


 おおぅ、巨大昆虫に懐かれるのは、少し恐怖を感じる。しかし、よく見ればそのつぶらな瞳が可愛く思えなくもない。というか、そんな厳つい容姿なのに甘えん坊なんですね。



《名前を付けてください》


 おっと、名前を付けねば、まずは土蜘蛛から。


《飛梅》


 ピョンピョン飛び跳ねてティルダとじゃれ合っている。ホントにじゃれてるだけかなのか、獲ろうとしてないよね、紅い目が怖いのだが。

  

《名前を付けてください》


 次は双頭蜈蚣。


《ギフトス》


 ドイツ語で毒はギフトという、英語では贈り物っていう意味なんだけどね。面白い、けど考えようによっては少し怖いね。そんなギフトスは右の頭にリーラをのせて、左の頭ほうは私の胴体に巻き付いている。脚が腋にあたってくすぐったい。


 よし、これで壁役、前衛、遊撃、後衛一通り揃ったわけだ。これで安心だね。


 再度狩りに行く前に民家の探索をしよう。ありがたく頂戴いたします。何があるかな。


 民家なだけに生活用品が主だったが、待望の逸品を手に入れた。



〔中級織機〕

レア度:D 品質:D


若干高級な機織り機



〔初級裁縫セット〕

レア度:E 品質:D


習い始めの人用



 これは、まさに天の恵み、かと思ったが糸がない。今まで探してきたが殆どない。〔磔蜘蛛の撚糸〕があるが、太すぎて使えないだろう。


 どうしようかと頭を抱えていると、ふと思い出す。


「ティルダ、糸って出せるかな、出せたら出してみて」


 頭の上に乗っていたティルダが、ぱたぱたと目の前の机に降り立ち、お尻から白い糸を紡ぎだす。


「おお、その調子でガンガン出しちゃって」


 それを見ていた、飛梅も机に飛び乗りお尻から、白い糸を出していく。


「よし、しばらくはお願いね」


 糸はあの二匹に任せて、私は武器を作ろうかね。あの〔血狂い蟷螂の棘鎌〕でもう一対の鎌を作って、杖も作ってみよう。


〔血狂い蟷螂の棘鎌〕

素材アイテム レア度:B

  

血狂い蟷螂の前肢。

このままでも十分武器として活用できそうだが

鎌の刃以外のところには大小さまざまな棘が

生えているため何らかの加工は必要


 いつみても厳つい。棘付のメイスに鎌の刃が着いたみたいな。まずは柄の部分の小さい棘をなくそう。あとは、柄にはさっき取った〔林虎の毛皮〕を巻きつけよう。なめしてはいないが、大丈夫だと思う。しっかりと固定して、完成。


〔血狂いの棘鎌〕

フウカ作 鎌 レア度:B 品質:E

攻撃力:28+8 耐久値:90

重量:4


特殊効果:出血確率(中)

気絶確率(微)


血狂い蟷螂の前肢である棘鎌をもとに作られた

鎌ではあるが殴打武器にもなる

  

《<武器(木工)>がレベルアップしました》 

 

 うん、凶悪な代物ができた。品質と耐久値が低いのは、私の腕と毛皮をなめしていなかったからだろう。加護の効果での三割増しを足して攻撃力:37か。初心者が持つような武器ではないよね。さらに五割も加算される。そういえば確認していなかった。早速、装備して確認。


〔血狂いの棘鎌〕

フウカ作 鎌 レア度:B 品質:E

攻撃力:28+26 耐久値:90

重量:4


特殊効果:出血確率(中

気絶確率(小)


血狂い蟷螂の前肢である棘鎌をもとに作られた

鎌ではあるが殴打武器にもなる


 おおぅ、合計で攻撃力:55か素晴らしい。何気に気絶確率も(微)から(小)へとアップしている。そうだったね、装備の効果が増加されるんだったね。


 よし、もう一振り作ろう。若干重めだから使いどころは限られるが<奇襲>と合わされば相当なダメージが入るだろう。


《<武器(木工)>がレベルアップしました》 


 順調だな。お次は杖だが、素材屋ではこんなものが見つかりました。


〔枝七節の頭部〕

素材アイテム レア度:F


枝七節の頭部

 


 ただの頭だ。枝という割には太めだ。ぎりぎり指が回るくらい。五十センチはあるな。太めの杖ができそうだ。


「【触媒化】」


 【触媒化】は杖などの魔法触媒を作る際に使う技能だ。攻撃力ではなく魔法威力が表示される。七節の頭部に青白いラインが不規則に入っていく。


〔七節の短杖(魔力石・小)〕 

フウカ作 杖 レア度:E 品質:C

魔法威力:10+3 耐久値:60

重量:1

  

少し太めの短杖

魔力石により威力が底上げされている



 さっそく装備して、加護の分と合計で魔法威力:19となった。これでも高いほうだと思うのだが、いささか麻痺しているようだ。糸班はどうかな。


 糸班はというと双頭蜈蚣のギフトスが手伝っていた。左右に分かれてひとつはティルダ、もうひとつは飛梅の出した糸を器用に丸めている。説明欄には獰猛とか書いてあったんだが、意外といい子のようだ。


〔陽蝶の糸〕

素材アイテム レア度:C

  

本来陽蝶が敵の動きを封じるための糸

そのため細いが非常に丈夫で切れにくい



〔土蜘蛛の縦糸〕

素材アイテム レア度:C


土蜘蛛が罠を張るために使う糸

伸縮性があり丈夫



 結構な量の糸が取れた。これで、上下一着くらいはできるんじゃないかな。染色はできないから白装束になるが。では、織っていきましょう。


 ぎっこんばったん、ぎっこんばったん。


 集中していると、いつの間にか夜になっていたようで、ティルダではなく見慣れない蛾がギフトスの頭にとまっていた。もう一匹の陰陽蟲で陰蛾と言ったか。体は白くふさふさで触ったら気持ちよさそうだ。翅は黒いが前翅に白い三日月模様があり、黒と白の境目に青白い光が煌めいている。


《名前を付けてください》


《ユエナ》


 名前を付けた途端、私の胸に飛びついてきた。ふっさふさのもっふもふだ。ステータスはティルダとは何か違うのかな。


陰陽蟲  LV.13

 

 陰蛾 「ユエナ」

  陰蛾は夜にしか呼べない

  明け方、夕方に勝手に陽蝶と交代していく

スキル

 <鱗粉>

 <水魔術>

 <闇魔術>

 <回避>

 <気配>

 <魔法力自然回復(小)>

 <糸>

 <吸血>


ステータス   

 <生命力> 230

 <魔法力> 490

 <筋力 >   2

 <防御力>  10

 <智力 >  27

 <素早さ>  18

 <器用さ>  11

 <精神力>  20

 <運  >  16



 使える魔術が違うようだ。では夜の狩りと行きますか。


 夜の森はかなり怖い。少しづつ少しづつ奥へと入っていく。登りやすそうな木を発見。私とユエナは木の上で待機し、飛梅とギフトスは地中へと潜っていく。さて何が来るかな。


〔オークソルジャー〕 LV.33

 

 オークだ、定番だね。吊り上がった目で周囲を見渡し、フゴフゴ言っている。格上か。速攻でイケるかね。


 棘鎌を用意して、そうだ今回は魔法を使ってみよう。では、戦闘開始。


 自由落下で落ちていきオークの首筋へと二振りの棘鎌を振り下ろす。斬撃の跡が金色に光る。オークにはギフトスが巻き付き噛み付きまくっている。ユエナは水の槍、飛梅は土の礫を飛ばしている。私も少し距離を取り魔法を行使する。


「ポイズンショット」


 約五秒の溜めと詠唱を終えて魔法力のゲージが少し減り紫色の毒の球がオークの顔面へと飛んでいく。うまく毒になったようだ、頭の上に毒状態を示すドクロマークが点滅している。


 クールタイムも約五秒、次は雷魔法を試してみるか。


「エレキボール」


 野球ボール大の電気の球が命中する。


「パラライズショット」


 魔法と毒でかなり削ったと思うのだが、まだ斃れない。しかし、ギフトスの巻き付きとユエナと飛梅の糸で身動きできない状態だ。もう少しだと思うのだが。


「エレキボール」


 何度目かのエレキボールが顔面に命中するとパリンと割れるような音。ようやく倒したかと思うと自分の魔法力のゲージはほぼない。ぎりぎりだ。しかし初撃の一発はかなり効いたな。それにうちの眷属たちは捕縛系が多いのもいいな、単体相手には有効だな。


〔豚人の肉〕

食材アイテム レア度:D


オークの肉


 とれたアイテムはひとつだった。というか食べたくない。



《レベルアップしました》

《レベルアップによりステータスを任意で2箇所上げてください》

《<鎌>スキルがレベルアップしました》

《<二刀流>スキルがレベルアップしました》

《<隠密>スキルがレベルアップしました》

《<奇襲>スキルがレベルアップしました》

《<軽業>がレベルアップしました》

《<雷魔法>がレベルアップしました》

《<毒魔法>がレベルアップしました》

《<消費魔法力軽減>がレベルアップしました》 

《<眷属>の「ユエナ」がレベルアップしました》

《<眷属>の「飛梅」がレベルアップしました》

《<眷属>の「ギフトス」がレベルアップしました》


 私と<鎌><二刀流><奇襲>とユエナはLV.15に<隠密>はLV.9に、<軽業><雷魔法><毒魔法><消費魔法力軽減>と飛梅、ギフトスはLV.7になった。


種族

 <蟲人(蟷螂)Lv.15>


ステータス   

 <生命力> 330

 <魔法力>  90(+30)

 <筋力 >  27(+1)

 <防御力>  10

 <智力 >  10

 <素早さ>  16(+1)

 <器用さ>  24

 <精神力>  10

 <運  >  40



スキル

 <鎌15>

 <二刀流15>

 <隠密9>

 <奇襲15> 

 <鑑定2>

 <軽業7>

 <看破2>

 <雷魔法7>

 <毒魔法7>

 <消費魔法力軽減7> 



 しばらくは、魔法力を伸ばしていこう。眷属たちはどんな感じかな。


陰陽蟲 LV.15

 陰蛾 「ユエナ」


ステータス   

 <生命力> 230

 <魔法力> 490

 <筋力 >   2

 <防御力>  10

 <智力 >  30(+3)

 <素早さ>  18

 <器用さ>  12(+1)

 <精神力>  20

 <運  >  16 



土蜘蛛 「飛梅」 LV.7


ステータス   

 <生命力> 330(+30)

 <魔法力> 330(+30)

 <筋力 >  16(+3)

 <防御力>  10(+2)

 <智力 >  15(+2)

 <素早さ>  20(+2)

 <器用さ>  20(+1)

 <精神力>  10

 <運  >  10


二頭蜈蚣 「ギフトス」 LV.7


ステータス   

 <生命力> 560(+60)

 <魔法力>  50

 <筋力 >  23(+4)

 <防御力>  20(+2)

 <智力 >   5

 <素早さ>  12(+2)

 <器用さ>  16

 <精神力>  10(+2)

 <運  >  10




 結構な戦力アップじゃないかな。LV.15になったからまた眷属を召喚できる。


 もどって召喚だ。よし帰ろう。

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