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よろしくお願いします
里に入り、リーラとじゃれながらいろんな確認をします。
まずは入手アイテムから、迂闊なことに<解体>に付け直すのを忘れていた。しかしきちんとアイテムはドロップしてくれたので一安心だ。
〔血狂い蟷螂の棘鎌〕
素材アイテム レア度:B
狂血蟷螂の前肢。
このままでも十分武器として活用できそうだが
鎌の刃以外のところには大小さまざまな棘が
生えているため何らかの加工は必要
〔血狂い蟷螂の棘殻〕
素材アイテム レア度:B
狂血蟷螂の棘の生えた胸部の殻
カマキリとしては異様に堅く頑丈で軽い甲殻
棘が鋭すぎるため取扱注意
かなりいいアイテムが取れたようだね。どんな武器・防具を創ろうか迷ってしまうな。
次はステータス確認だ!
種族
<蟲人(蟷螂)Lv.31(+1)>
ステータス
<生命力> 435
<魔法力> 150
<筋力 > 31(+1)
<防御力> 12
<智力 > 12
<素早さ> 20
<器用さ> 29(+1)
<精神力> 12
<運 > 86
スキル
<鎌27>
<二刀流27>
<隠密27>
<奇襲24>
<投擲17>
<軽業26>
<看破12>
<雷魔法19>
<毒魔法21>
<消費魔法力軽減21>
<回避2>
スキルのセット出来る枠がひとつ増えているのは、自分がLV.30ごとに一枠追加されるということらしい。
眷属
<陰陽蟲LV.31(+1) ティルダ(陽蝶)/ユエナ(陰蛾)>
ステータス
<生命力> 305
<魔法力> 565
<筋力 > 4
<防御力> 12
<智力 > 35
<素早さ> 23(+1)
<器用さ> 15
<精神力> 25(+1)
<運 > 31
<飛梅(土蜘蛛)LV.25(+1)>
ステータス
<生命力> 435
<魔法力> 390
<筋力 > 20
<防御力> 13
<智力 > 20(+1)
<素早さ> 27(+1)
<器用さ> 23
<精神力> 13
<運 > 29
<ギフトス(双頭蜈蚣)LV.25(+1)>
ステータス
<生命力> 680(+15)
<魔法力> 80
<筋力 > 30
<防御力> 26(+1)
<智力 > 6
<素早さ> 18
<器用さ> 19
<精神力> 13
<運 > 24
<尚香(矢蜂)LV.23(+1)>
ステータス
<生命力> 460
<魔法力> 305
<筋力 > 14(+1)
<防御力> 13
<智力 > 12
<素早さ> 34(+1)
<器用さ> 23
<精神力> 18
<運 > 29
<雷電(盾象蟲)LV.20(+1)>
ステータス
<生命力>1180
<魔法力> 50
<筋力 > 31(+1)
<防御力> 36(+1)
<智力 > 4
<素早さ> 3
<器用さ> 7
<精神力> 11
<運 > 28
<グロリア(聖浄蠅)LV.18(+1)>
ステータス
<生命力> 245
<魔法力> 475(+15)
<筋力 > 3
<防御力> 10
<智力 > 24
<素早さ> 24
<器用さ> 14
<精神力> 25(+1)
<運 > 28
みんな良くやってくれた。あの戦闘での収穫は眷属たちの連携にあると思う。これまでにも連携は取れていたのだが、今までと違い阿吽の呼吸というか、それぞれがそれぞれを意識して役割を果たしていた。
しかし、全部ひとつずつしかレベルが上がらなかったのはどういうことなのだろうか。二桁いっている奴は分からないでもないのだが取ったばかりの<回避>もひとつというの解せないな。
これもアップデートの影響かね。ひとつの戦闘でひとつずつしか上がらない、とか。どうなんだろうか、サイトにも載っていないから分かりません。
もう夜も深いころいつもの如くユエナと飛梅とギフトスは糸の量産を、私は新しい反物を織る。今は柄よりも単色の反物を織っていこうと決めている。重位は外でさっき渡した醜エルフ六人衆から貰った武器の使い勝手を確かめながら振っている。
カタン、トントン、カタン、シュッ、トン。だんだんと出来ていく真紅の反物を見ながら、今の忍者スタイルの他に何を揃えていこうかと思いを巡らせる。
リリーちゃんはゴスロリ、ならば私は……巫女さん? お、巫女装束ねぇ、なんかビビビっと来ましたよ。洋と和、ゴスロリ美少女に巫女美女、いいね。あとは普通の服も作ってみようかな。
《<機織り>がレベルアップしました》
私がこうしている間にリリーちゃんは何をしているのかと言うと、ユエナと一緒に料理の真っ最中だ。ゴスロリ姿に私が新たに作ったフリル付きの白エプロンを着て頑張ってくれている。ユエナは味見係かな、しきりに口吻を突っ込んで吸っているが、しまいには怒られてしまうよ
「フウカさん、御夕飯が出来ました。今回はパスタです」
「ありがとう。う~んでもいつも”今回は”って言うけど”今回も”の間違いじゃなぁい?」
「うっ、す、すみません。私パスタ系しか作れないので……、やっぱり他の料理を覚えたほうが良いですよね?」
「んふっゴメンゴメン。ついいじわる言っちゃったけど、そんなに気になってるわけじゃないからさ。それに私はリリーちゃんが作ってくれている料理ってだけでもう、幸せだから。うん、今日も美味しい」
「ありがとうございます、やっぱりこれからはいろんな料理に挑戦したいと思います。そのほうが……喜んで貰えそうです」
今日の狂血蟷螂戦の話や着てみたい服の話をしつつ、食事をしているわけだが、いやに我が眷属たちが大人しい、いつもならじゃれ合ってリリーちゃんに窘められていたりするのだが。まあ、疲れたんだろうね、みんな頑張っていたしさ。
おなかいっぱい食べて、寝る前に我が眷属たちを愛でている最中にハッとしました。
「私としたことが、なぜ忘れていたんだ」
「ん? どうしたんですか、なにかアメリアに忘れ物でもしたのですか」
「いや、アメリアとか関係ないよ。でも私にとっては最も重大なイベントをこのままスルーしてしまうところだったんだ」
「はぁ、最も重大なイベント、ですか」
「そう、リリーちゃん何か忘れてないかな」
リリーちゃんへとズイッ顔を寄せて赤みがかった瞳を見つめる。やばい可愛い。
「なにか……、っは! も、もしかしてアレのことですか」
「そうそう、アレだよア・レ。あぁ~楽しみぃ~だなぁ、ふへへへぇ」
雷電の背に腰かけリリーちゃんの左腕に抱きつき頬ずりしながら、ついつい気持ちの悪い笑みをこぼしてしまう。
抱き付かれている張本人は顔を赤くしている。口をわずかに開閉させかなり焦っているのが見て取れる。
「ホントに、しなきゃダメ、なんですよね?」
「んふぅ~? そりゃあ当ったり前じゃない。約束だものね、大人なら約束は守らなきゃさ。」
「それはそうなんですけど……」
絶賛悩み中のリリーちゃん。手をもじもじとさせて、目も視線があちこちに散らばっている。そんなに悩むのか、嫌なのかな、それだとしたら結構ショックだが。
「ねえ、そんなに悩むほど私のことが嫌いなのかな?」
自惚れではないが、嫌われてはいないはずだ。まあ照れて恥ずかしいだけだろう。
「そんな! そんなことは、ないです。でもやはり恥ずかし過ぎるというか、こんなことしたこともないので、あの、その……こういうことは好き同士じゃないといけないと思います」
「あら、リリーちゃん私は貴女のこと大好きよ、格好いいし強いしなにより可愛い。貴女はどうなの? 」
「うぅ、私もフウカさんのことは好きですよ」
「ふふっ、じゃあなにも問題無いわね」
「……わかりました、いきますよっ」
体を捻り見つめ合う、瞳に映る私も無意識に手遊びをしてしまっている。ありゃりゃ私ったら意外に初心。
滑らかにごく自然に顔を寄せて、吐息の温度を感じた一瞬ピタリと動きを止める。あれ? やっぱりやめんのかな、と思った瞬間、にこりと微笑んでキスされました。
や、柔らかい。なんぞこれ、唇とかほっぺじゃないのか、私も地味に初キスなんだが。衝動的に首に手を廻してしまった。
はぅ、こっこの女、自分から頭を撫でて来やがった。あれ? おかしくね? 胸キュンなんだけど、ヤバくね? いつのまにか逆転してるんだけど。
我が眷属たちは空気を読んで微動だにしていない、みんなの顔はこちらを向いているが。いや、今は邪念を捨て全神経を顔面に集中するのだ。
この策士めが、不意打ちだ、なんということだ、もう私は貴女にぞっこんラブですよ。私が余裕を持ってなくちゃいけないのに、即打ち砕かれてしまった。そんな私が言えることはひとつしかなかった。
「うんんぅ、っぷはっはぁはぁふぅ。リリー、もう大好き」
その呟きは当然すぐ近くのリリーちゃんに聞こえている。なにやら微笑んでいますが、なんか文句あるのかよっ。
「はぁふぅはぁ、ふふっなんかいつもと違いますね、可愛いです」
「な!? なに言ってんのよ。リリーが言うと嫌味に聞こえるからやめてっ」
「ふふふ、いつもの仕返しですよ。ふぅ、なんかスッキリしました」
「もうっいい。もう寝る!」
「ああ! 待ってくださいよっフウカさぁん!」
寝室にいく私のあとを慌てて追いかけてくる。ベットはひとつしかない、もちろん一緒に寝ましたよ。
まだまだ顔と右手の火照りが止むことはなさそうだ。




