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第5話「ビーチバレーボール大会へようこそ」前編

バシッ---!!

私が放った強烈なスパイクが

結繪ちゃんの足元の砂をもうもうと巻き上げる。

「もー。音音、そんなに熱くならなくても…」

挿絵(By みてみん)

「結繪ちゃん、

何甘いこと言ってますの!?

違うチームになったのも定めなら、

こうして決勝で会ったのも宿命。

今日の勝利はたとえ結繪ちゃんでも

譲れないのですわ!」

挿絵(By みてみん)

今日は鎌倉府内にある高校対抗の

ビーチバレーボール大会。

「音音が欲しいのって、

あの秋葉原で行列免除の

アキバ神社のお札でしょ?

私いらないから勝ってもあげるよ」

そりゃ、同人誌やレアアイテム収集が趣味の私としては、

”行列御免お札”は咽喉から手が出るほど

欲しいとは思いますけど、

私の目的はそんな矮小なこととは

違いますの!

「いいえ! 結繪ちゃん!

そういうことではないですの!

結繪ちゃん、今日の大会、

相手が弱くて全然楽しんでないのですわ!」

あちらこちらで、”弱くて悪かったな!”など

ぶーぶー言う声が聞こえるが気にませんわ。

「そんなことで正しい青春を

語ることはできないですの!

この音音が結繪ちゃんに

正しい青春を満喫していただきますわ!」

と結繪ちゃんにビシッ! と熱く語りかけ--

というのは建前で、本当のところは、

(コート周辺の36か所に仕掛けた

高性能ビデオカメラで

結繪ちゃんのあられもないギリギリ映像を

ゲットするのですわ!)

が紛れもない私の本心。

イイ写真を撮るためにも

結繪ちゃんには本気の本気で

戦ってもらわくてはなりませんですの。

いままでの結繪ちゃんの対戦相手は

てんで弱くて、結繪ちゃんは全然ギリギリポーズを

とってくれなくて……。

張り切ってカメラを仕掛けたものの

セクシー映像的にはほぼ空振り。

ふだん結繪ちゃんと一緒にお風呂入ったりしますけど、

やはり、こういうシチュエーションの写真の方が

燃え上がると申しますか…。

ああ、心の声がダダ漏れしたようですわ。

まあ、そんなわけで、

私の全身全霊をもって当たらせていただきますわ!

幸いというか、地道に画策した結果

私のパートナーは弾正府でも

運動神経では結繪ちゃんに次ぐとも言われる

蜂部司・二荒大己ふたらたいき

それに引き替え結繪ちゃんのパートナーは

巨乳おっとりさんの牛部司・大黒璃緒とあっては、

結繪ちゃんはおのずとギリギリに成らざるをえないのですわ!

ほーっほっほっほっ--。


「ビーチバレーボール大会へようこそ」後編につづく

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