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止まらない雲

作者: 泉末広

散らばる願い、見送るだけ。

汚い願い、泥流のように。

私というしがらみが待ち受ける。

止まらない雲と止まってくれないクルマ。

鉢合わせの濁流の隙間で空を見た。

早送りが望みなのに、この瞬間は硬直する。

誇らしい待ち受け、巧妙に待ち伏せ。

擦り合わせの会話の切れ目で風を聞いた。

居合わせただけで、ねじ伏せてくる!

ただ居合わせただけで、ねじ伏せてくる!

止まれない合図と止まってしまう叫び。

散らばった願い、拾えない。

散らばった願い、惜別の目線が過ぎていく。

無駄な光量が思い出を焼いていく。

小さな窓に張り付いて、今か今かと待っている。

居直った途端、覆い被さってくる!

覆い被さって一切合切焼き払っていく!

止められない涙と止まない歓声。

気づかないあなたと振り向けない私の隙間にあり得ない結末が待ち受ける。

すぐそこに、あり得ない結末が。

止まるなの合図と止まれないの合図で今日も和解が成立する。

散らばる願い、待ち切れない。

今か今かと待ちわびて、小さな窓に張り付いて。

止まれの合図と止まない叫びの隙にありふれた偶然に手を伸ばす。

今ここに、ありふれた偶然が!

手を伸ばす合図と手を繋ぐ合図で歩き始めましょう。


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