日英開戦とマレー作戦発令
「E作戦ですか」
作戦要項が渡されマレー方向の陸海軍の行動と空軍の援護についての話し合いが行われる。
陸軍の司令官は山下中将であり上官として一時だけ仕事をしたのを覚えている。
海軍は小澤中将で今回の作戦で組めてよかったと、航空機の集中運用やアウトレンジ攻撃、固定観念に縛られない発想など高知沖の演習についても海軍では山本以外に唯一小澤中将が支持してくれたので交流を続けていた。
山下中将の第二十五軍先遣兵団2万の兵が乗船する輸送船18隻は、小沢中将の指揮下の重巡5隻、軽巡1隻、駆逐艦14隻、駆潜艇1隻、合計21隻の艦艇に我々の軽空母3、防空駆逐艦3(1隻が引き渡され蘭と命名)輸送艦、給油艦各2隻が指揮下に入りマレーへ向かっている。
「ここまで順調だがもうそろそろイギリスの索敵圏内に入るな」
「直援には3機づつが交代で上がっており、見つけ次第追い払います」
「未だ開戦ではないからな、それは念を入れておけ」
アメリカとの開戦と違いイギリスには開戦を宣言しないとはいえ注意するあと数日で上陸開始と思っていると12月6日初の接触となった。
「イギリス軍の哨戒機ですね」
成葉の言葉に頷きながら追い払うように命令を下す。
「小澤中将より撃墜せよと」
驚いて乗艦している重巡洋艦鳥海を見ると繰り返し命令が来たので直ぐに撃墜命令を出すと3機で次々に襲いかかる。
「私が上がればよかったです」
成葉中佐がいうのを、
「部下に任せて見守れ、これからいくらでもこういうことは起きるし指揮官として部下を信頼することも大切だぞ」
人のことは言えないがはやる気持ちを押さえるように言うとようやく火がつき墜落を始めたイギリス軍哨戒機を見ながら頷き損害がないかを確認しにいった。
「撃墜を感謝する」
小澤中将からの通信に感謝しながらも警戒を続けていると小澤の命令により哨戒していた水零戦が真夜中にPBYを発見したと言うと報を受けて成葉率いる防空隊10機が次々に夜間発艦を行い撃墜した。
「陸軍の機密書類をのせた輸送機が中国沿岸部に墜落下だって」
作戦等の情報が漏れたと言うことだが小澤中将は山本中将と共に敵を排除し作戦を予定通り実施すると言うことで上陸地点に到着したので沿岸部を警戒しながら上陸を支援して小澤中将と共に次の作戦へと向かう、
セレター軍港には戦艦を含め大型艦が合計2隻おり小澤中将は驚異と感じ軍港を破壊して追い出すように命令を下す。
こちらにも爆撃支援の命令がおりてきたので中高度から250kg爆弾を投下し支援を行うと戦艦が出航したようで慌ただしくなる。
小澤は手持ちの艦艇と陸上攻撃機を使い総合的に攻撃を行う計画をたてており我々は直接の対艦攻撃能力はないので戦列を離れたところで命令を待った
「司令、小澤司令より作戦の中止と退避をするようにと」
何があったのか後日聞くと、陸攻の索敵が夜間の荒天の為敵と見間違い照明弾を投下したらしく敵ともかなり至近まで来ていたらしく一斉攻撃は断念したと言うことだった。
「小澤司令から敵イギリス東洋艦隊に対し攻撃を遂行すべしとの事です」
直ちに連絡を取り陸上基地からの攻撃機の到達予想時間を確認して発艦準備を行う。
「司令が飛ぶのは何かあれば」
「敵の観戦にとどめる」
自分でもそうはならないと思っているので成葉中佐も心配そうにこちらを見ている。
戸継少佐に司令部の指揮を頼み日が登り始めてそれに一礼して準備を行った。
「見失って4時間か」
9時は過ぎており海軍の陸攻が必死に探しているのを待っており警戒で周囲を飛ばしているがひっかからなかった。
「敵艦発見」
陸行からの知らせで次々と発艦を行い私も零戦改で250kgを爆装して目指す。
進んでいると水平線上に煙が上がり始め先発隊が攻撃を行ったのかと思いながら上空警戒をしたがイギリス軍の戦闘機を見ることができなかった。
「レパルスの後部に命中で未だに消化できずか」
そして丁度陸攻が突入を開始しており私は攻撃を命令した。
部下と陸攻の攻撃を視認しながら状況を確認すると戦艦の対空砲は半分が沈黙しており何かあるなと思いながら少し小さいレパルスが魚雷の攻撃を受けるが次々と回避しておりその間に爆弾が2発命中したが被害は大きくはなかった。
「さて大物を狙うか」
先程から大きく旋回して高度を下げており急降下では機体がバラバラになる弱さに改めて導入はしないときめて海面ギリギリを飛んで水平爆撃を行う、
魚雷を発射した陸攻が離脱をするのを横目で見ながら戦艦に目一杯近づくと投下レバーを引くと艦橋に機銃掃射をしながら飛び越えて離脱した。
「さすがに水平方向への防御は固いか」
250kgを命中させその後に魚雷が至近で爆発したようだが損傷は見受けられず部下には再度爆装を命令し自分は上空に止まった。
次々と陸攻が接近して魚雷の攻撃を行うがレパルスは回避していたが運も尽きたようだ。
「左舷に命中、機関室損傷の可能性」
速力を落としたレパルスに次の陸攻が到着して攻撃を行い数初命中したところで左舷に転覆してしまい片舷に魚雷を食らえば水雷防御のない艦はこんなに簡単に転覆するのかと驚きながら残った戦艦に攻撃を開始した。
対空砲で航空機に損傷を与えるものの援護の戦闘機がいないため防御は難しく艦首に船体中央部にと命中を受け合計4本の命中を確認し、戸継司令代理には2次攻撃の中止を伝えて帰還した。
「戦艦ももつまい」
小澤司令に報告を行い戦か報告を行う、
「水平爆撃は戦艦にダメージを与えられない、急降下爆撃ならばか」
メッサーの攻撃は被害を与えたが零戦改の水平爆撃には重巡洋艦までかと思っていると成葉中佐が、
「我が隊にも艦攻を配備すべきではありませんか」
皆も頷くが、
「我々はあくまでも防衛の為にあるのだ艦隊決戦は論外だたまたま近くにいたからな」
そう言うと不満をあげるが海軍の領分と伝えておさめさせた。
第二次マレー上陸作戦が始まり小澤司令の元で警戒にたつ、
「海上戦力及び航空戦力よりも海中の潜水艦に対する警備に当たる」
潜水艦を探しながら上陸部隊の支援と護衛を行う、
「潜水艦発見攻撃す」
すぐに他の機体も向かい追加の直援を上がらせると知らせてきた成宮少佐が爆弾を命中させたらしく油などが浮き上がるのが確認される。
「気を緩めるな、未だ潜んでると言うことだからな」
成葉中佐がそう言うと更に警戒を行い無事上陸を終わらせた。
1月26日、マレー沖で警戒に当たっているときに第一護衛艦隊より救援要請が出たため成葉中佐を直援機を外した全戦闘機で向かわせる。
急速に占領地を広げたため航空機は先へいくが燃料が間に合わず輸送を行っており、それをイギリス軍の哨戒機に見つかったため97式戦と共に護衛をと言うことで向かわせた。
成葉からは、
「敵はバッファローとハリケーンが護衛で輸送艦には至近弾のみ」
その後も2次攻撃で飛来した爆撃機を退けて帰投してきた。
その夜にイギリス軍の駆逐艦が攻撃を仕掛けてきて1隻撃沈1隻は逃走と言うのを受け探す。
「成宮少佐発見次第攻撃せよ」
命令を受け2機編隊で3組を飛ばして捜索させる。
夜間にと思っていたが発見できず朝を迎え帰還してきた。
「申し訳ありません、発見できずに逃走を許してしまいました」
単座の戦闘機なら致し方ないと思っていたので無事を喜び次の作戦までゆっくりするように伝え休ませる。
「参謀本部からです」
暗号を解読して読むとシンガポール攻略を支援せよと言うことでマレー半島の南端に向かって進路をかえた。
「御廓少将来てくれたな」
山下中将が迎えてくれいくつかの重要拠点の爆撃を言われ2月4日にと言うことで零戦改に乗り艦隊へ戻る。
補給艦から250kg爆弾の補給を受け周囲警戒を怠らず作戦当日を迎えた。
「シンガポール港内の爆撃を行います」
成葉中佐率いる部隊が各軽空母から離陸し編隊を組むとシンガポールへ向かう、
自分が本来飛びたかったのだが第25軍司令部との連絡をとっているため惣流に残留しておりそれを見送った。
「明日は戸継少佐に司令部の指揮を任せる」
早々に決めてしまい苦笑させると、
「了解しました。明日は司令官は休養でしょうか」
わざと聞いてくるのに目でにらみながら、
「現地視察だ250kgを持って」
怖いつもりが戸継少佐は笑顔で、
「飛行隊長も心配されます。ほどほどに」
そう言われて頷きシンガポールへの空を見つめ続けた。
「3機損傷パイロットに怪我はありません」
シンガポールは針ネズミのような火砲を揃えてるようで戦艦クラスの大砲も設置されてると言うことらしく明日は私が指揮をとると夕食後に伝えて何か言いたい成葉中佐に手をあげて自室に戻った。
翌日心配そうな成葉中佐に手をあげて発艦する。
編隊を組みシンガポールへと向かうと入港しようとしている艦隊を発見し攻撃を開始した。
「あれは懐かしいなエンプレス・オブ・エイジアか」
旅客船で太平洋航路を行き交っており一度乗ったのを思い出しながらも今は仮装巡洋艦と兵員輸送せんとして行動しているらしく降下を開始して水面すれすれを美しい客船に向け進む、
「すまない」
そう呟きながら爆弾を投下し離脱すると命中したのか爆発し徐々に傾き始め兵員が脱出を始め照明弾をあげると部隊を集結させエンプレス・オブ・エイジアが徐々に沈むのを見ながら帰投した。
「何でもない、思い出にひたっただけだ」
あの船でのロマンスがあったが過去の事であり若かったなと思いながら戦果を聞いて司令部へ通信する。
「そう言えば陸軍で運用している三菱の百式偵察機を改良して制式採用する。小西に三菱との話をつけてくれるように、それとこの作戦終了後しばらくは今から占領するオランダ領の石油精製所と茅ヶ崎との定期航路を解説する。軽空母惣流と防空駆逐艦蘭を残し2船団で鉱石の輸送と共に計画通り行う」
第25軍へ行ったおりに陸軍の新型偵察機を確認して空軍向けに改良をして戦力化することを決めており、エンジン出力を上げれば現在540km/h程を陸軍が希望する600km/hを大幅に越えることができ、あわせて胴体の真ん中の段差をなくして風防を取り払いタンクを追加と、機首にブローニングか20mm以上の機関砲を搭載できれば大型機にも対応出来ると言うことで30mmクラスの機関砲の開発と改良を命令し3機を早急に戦力化することを優先させた。
「司令、双発でそれほどなのでしょうか」
「零戦や隼よりも速くエンジンのパワーアップや機体の凸凹を失くせば速度はのびるだろう、あれに重火器を機首に積めれば大型機への攻撃も解決できる」
「軽快な単発の航空機の方がよろしいのでは」
皆が思うことを聞いてくるので、
「現状零戦の20mmは命中率も悪く7.7mmで敵を攻撃しており防御を高めた大型機にはM2ブローニングでも厳しいと考えている」
とにかく出来上がったらの評価と言うことでシンガポールへの攻撃を続けた。
「ようやく降伏したか」
もっとかかるだろうと兵力差では倍以上の敵に防御が陸地側でなく海側を主としておかれたいたのを幸いとして10日程で占領できたが自分的には長く感じており港湾内を確認の後入港した。
2日程休憩をとらせていると本土からDC-3に乗った小西がさっそうとやって来て物資の手配や資材、鉱物資源等の購入を手配しており、
「初戦は勝利ですがいつまで、予定通りこの後2船団での輸送をお願いします」
駆逐艦も追加で椿と菫が配備されそれぞれの船団に組み込まれる。
「小澤司令よりジャワ島の上陸支援の依頼有り」
シンガポール攻略を作戦終了として決めており軽空母1隻しか手元にないが了承して出撃することになる。
「成葉中佐及び成宮少佐、各船団の護衛を頼むぞ」
最初の輸送であり緊張した顔で敬礼をする。
「惣流だけでは戦力が足らないのでは」
今までの戦力から1/3だが敵には空母が居ないと言う情報もあるため問題なしと言い、メッサーと零戦改合計23機を積んで出港した。




