始まりと召還
召還される少し前
キンコンカンコン
「では、チャイムが鳴ってので今日の授業はここまで」
そう言うと見た感じ五十過ぎの白髪混じりおっさんがクラスから出て行った。
そうこれで今日の授業は終わりなのだ。
つまり・・・ここからが俺の本領発揮だ!!
よしさっさと帰ってゲーム三昧だ!!
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・・・と思っていた時期が俺にはありました。
そうでした。俺には授業の他にこいつらという障害があった。
「集!さっさと一緒に帰るわよ!」
と幼稚園からの幼なじみの美少女高崎優香が俺の机にきて言った。
「ダメです。集さんは私と一緒に帰るんです。」
この学校の美人ランキング二年連続一位の鈴木美雪が近づいてきた。
「そうよ!」
「集先輩は私達と一緒に帰るんです。」
と、妹にしたいランキング一位二位独占の双子の姉妹水原雪と夏がクラスに入ってきた。
「何を言ってんのあなた達。集は私の物なのよ。つまり集は私と帰るのよ。」
と生徒会副会長の俺の姉さん(血はつながっていない)澪と言いながら入ってくる。
「なんでこのクラスじゃないあんた達が来てんのよ。一人で帰ってなよ。」
「そういうあなたこそ帰ったら?集はちゃんと私と帰るから」
「ふっ・・・そう言う先輩達こそ一人で帰ったらどうですか?」
「集先輩を物扱いしてる時点でダメですよ。」
(いや君たち僕の意見は?そして優香と美雪は同じクラスだから分かるけど、他の人達は来るの早くね)
そんなことを思っていると
「そうだわ。集に決めて貰えばいいのよ!・・・ねえ集、集は私と一緒に帰りたいわよね?」
「いえ集さんは私と帰りたいですよね?」
「違う!」
「集先輩は私達と一緒に帰るんです。」
「あんた達なにいってんの?集はお姉ちゃんである私と一緒に帰りたいわよね?」
(って、こんなところで俺に振るなよ!てか周りで見てる奴俺に嫉妬の目で見てないで助けろよ!)
「ふふふ、やっぱり集君は人気だね。」
二年連続妻にしたいランキング一位の工藤五月がちょっと離れたところで傍観している。
「そうだね。あんなにいて大丈夫かなぁ。・・・まあ僕には五月しかいないから安心してね。」
その工藤五月の彼氏の佐藤仁(イケメンランキング二年連続一位)が五月の横で(つまり少し離れた場所で)笑いながら言った。
「もう、仁君」
(いやいや君たちなんで少し離れた場所にいるの?そしてなんで漫才してるの?そんなことしてるんだったら助けてよ。友達だろ!)
そんなちょいとおかしくうるさい日常の一片だった。
クラスが変な光に包まれなければ・・・