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秋桜  作者: 七地
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定例会 (2)

次の日のお昼休みに生徒会室に顔を出すと、午前中は学校にいなかった悠君がいた。


「東青と定例会があるんだ!梨桜ちゃんも一緒だからな」


「え?」


悠君が笑いながら言った。


「東青学院だよ、梨桜ちゃんは知らないかもしれないけどあそこは男子校なんだ」


知ってるよ。共学だったら迷わずに東青に通ってるもの。

そんなことより、葵の学校に行ったらものすごーく怒られるんですけど!?


「ふーん‥ライバル同士じゃなかったの?私はそう聞いていたけど」


悠君は頷いた。


「ここら一帯の縄張りを守る為に情報交換をしている。ここいらを狙っている卑怯なチームが多いからな、基本的に仲は悪いけど定期的に情報交換をして治安を守っているんだ」


チームが治安を守る?…この前聞いたときはそんなこと言っていなかったような気がする。


「梨桜ちゃんは紫苑が始まって以来の女性生徒会メンバーだな!東青の生徒会長は無愛想で怖いけどオレ達がいるから大丈夫だからな!」


この学校でその名前を聞くと頭が痛くなってくる。


「悠君、勉強するために残った方がいいんじゃない?私も残って一緒に勉強しようか」


行かなくて済むように口実をつくってみたけれど


「梨桜は連れて行くから悠は自分で勉強しろ」


「でも、試験で赤点とったら大変だよ?」


「赤点を取る方が悪い」


寛貴の一言で呆気なく終了した。






「梨桜、乗れ」


「……」


今更なんだけどさ。高校生が車で移動とかおかしいでしょ?しかもまた、車はベンツ、運転手付き。


お約束のフルスモーク!



強引に車に乗せられてついた先は東青学院高等部


紫苑学院とは違ってブレザータイプの制服で頭の良さそうな人達が歩いている。

いや、紫苑学院にも頭の良さそうな人が多いけどなんというかここの学校の人は“クール”そんな感じの人が多い


「お待ちしていました」


校舎に入ると知っている顔が私達を出迎えた。

コジ君

彼は私を見て目を見開いた


「‥」


気づかれないように苦笑いを向けた

私達は生徒会長の寛貴を先頭に、私が一番後ろを歩いている。

コジ君は小さくため息をついて私達を案内しだした


どうか私を見た葵が暴れませんように‥


「会長、紫苑学院生徒会の皆さんをお連れしました」


コジ君は生徒会室に入るなり言い、私は俯いたまま部屋に入った。


「彼女が紫苑学院の生徒会に入った女子生徒?」


聞き覚えのある優しげな声に顔をあげると‥

絶句している葵と、冷たくて黒い笑みを浮かべる愁君がいた。


走って逃げたい‥背中の傷があるから走れないけど、でも気分は廊下を走って校舎から出ていた


拓弥君が言った


「梨桜ちゃん、初めてだろうから紹介させてね。この人達は東青学院生徒会。彼が生徒会長の宮野葵 、副会長の三浦愁、会計の小嶋雅之‥彼女は東堂梨桜、書記に任命した」


「梨桜ちゃんだね?宜しく。愁って呼んで欲しい」


う~ん‥愁君、相変わらず王子様スマイルだ。今日の笑顔は一段と黒いですが…


「宮野葵‥葵でいい」


素っ気なく、クールに言った。

そうだよね、今更“宮野さん”とか“葵君”なんて呼べない。

葵は私が言葉を話せるようになった時から“葵”だ。

それは彼にしても同じだろう、今更“東堂さん”なんて呼べるわけがない。両親が離婚するまでは自分も東堂葵だったのだから…


「コジ、紫苑学院の皆さんにお茶をお出しして。梨桜ちゃんウチは男子校なんだ‥もし良かったら先に案内しておきたい場所があるんだけど」


愁君が暗に“外に出ろ”と言っていた。


「はい、私も知っておきたいのでお願いします」


愁君について廊下へ出た。


「あ、コジ!梨桜ちゃんには紅茶を出して」


そつのない副総長、いや、副会長だ。


「はい!」


生徒会室が見えなくなったところで愁君は立ち止った。


「一応ね‥女子用トイレは職員室の近くにしかないから」


「ありがとう愁君」


愁君は腕を組んで私を見下ろした。


「葵、キレそうだったね?」


そうでしたね、キレる寸前だったね。冷ややかなあなたも相当怖いですよ?


「今日の昼休みに生徒会室に呼ばれて突然言われたの」


愁君はため息をついた。


「オレも甘かったよ。まさか藤島がね…」


「え?私と葵の事がばれたの?」


「いや、そっちじゃなくて」


はい?意味が良くわかりません


「これ以上深入りしないように。いいね?梨桜ちゃん。チームに入れって言われても絶対に駄目だよ?君はウチの大切な姫なんだから」


コクンと頷いた。

姫とか言われても困るけど、とりあえずチームに入ったらいけないことはよく理解できる


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