第二十五章 早めの再会
「ほら、着きましたよ。」
馬車が止まった真横にあったのは、お洒落な仕立て屋さん。
ガラス張りされた小さな空間にマネキンが飾ってある光景は、まさに前世の『ブティック』だ。馬車を降りると、やっぱり周りにいた人達が見てくる。昨日の件もあって、ちょっと視線が痛く感じてしまうな。
私はそそくさと『お土産』を手にもち、店のドアを押した。
それと同時に、ドアに設置されているベルが揺れ、『カラン カラン』と高い音が鳴る。
店の中に居たのは、都合よくトゥーソさん一人だけだった。お客さんがいたらまた別の日にしようと思っていたけど、ラッキーだ。
トゥーソさんは部屋の隅で、作業をしながら来店の挨拶をする。作業中で申し訳ないけど、声をかけてみる。
「いらっしゃいませー・・・」
「・・・トゥーソさん、私です。」
「・・・・・えぇ??!!」
びっくりした拍子に、トゥーソさんはテーブルの上に置いてあった裁縫道具や作りかけの洋服をひっくり返してしまう。
そして慌てた様子のまま、私を指さして口をパクパクさせている。・・・多分、昨日とは明らかに様子が違うから、目を疑っているんだろう。
それもそうだ、昨日の服装と今日の服装では、天と地程の差がある。別人に思われても仕方ない。
「あ・・・あぁ・・・
貴女・・・確か昨日の・・・??!!」
「はい、昨日のお礼に来ました!」




