第二十一章 雇われる側の事情
まずは身近にある事から 小さな事から
コツコツと努力や実績を重ねながら 王宮の人々に認めてもらう事にしたコン
地味に見えるが 彼女にとっては一番心地良い努力の形であった
ブチッ ブチッ
ブチブチブチッ
「あぁー・・・懐かしぃ・・・」
兄と一緒に山へ入る様になってからは、めっきり畑の作業を手伝う事はなくなった。
畑作業は誰でもできるけど、山への散策は、限られた住民にしかできないからだと思う。
でもやっぱり、こうしてぼんやりと土を見ているだけ、雑草を抜いているだけの時間は、言葉では言い表せない程、心地良い時間だ。
私はそのまましゃがみ歩きで、ヅカヅカと草を毟り続け、あっという間に私の手は土まみれになった。
でも、決して不快には感じないのは、土いじりが好きな証拠なのかもしれない。前世では『土=汚い』という風潮があったんだけどね。
でも、考えてみればそれはとんでもない偏見だった。数ある職業の中には、必ず『土』と関わらないといけない職だって沢山ある。
『農家』『地質調査』『ガーデニング専門店』等、よく私達がお世話になっている筈なのに、邪険にする人がいるのは、悲しい以外のなにものでもない。
というか、一概に『汚い』と言われている職業程、有難い職業だと思う。
だってその人達が皆の嫌がる仕事をしてくれてこそ、私達生活が成り立っているのだから。
それが例え、『ゴミ拾い』や『掃除』であろうとも、必要不可欠な事に変わりはない。
この中庭だって、誰も雑草を抜き取らないと、あっという間にジャングル地帯だ。
だからこそ、草むしりは庭造りで1番大変ではあるけど、1番大切な仕事なのかもしれない。
・・・また暇さえあれば取りに来よっかな?
勉強も大事だけど、王宮の整理や管理をするのも、仕事の一環に入るよね。家族が家事を分担するように、私もこれくらいはしないと。




