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第二十章 悪夢からの逃走

それよりも私が衝撃を受けたのが、『洗面台』だ。

前世の人生では、蛇口をひねればすぐ水が出る『日本』に生まれたから、そこまで特別感は湧かなかったけど、転生してようやくそのありがたみを理解した。

前世の世界でも、水道が発展していない国もあれば、水道があっても飲めなかったり水が出なかったり、そんな世界がいくつもある事は、CMでもよく流れていた記憶がある。

でもこの世界はまだ幸せな方かもしれない、水道がある地域は少ないけど、そこら辺の池や川の水を飲んでも、全然平気なのだから。

「川の水を飲んで死の危機!!」という番組を前世で見た事があったけど、この世界の水事情って、どうなんだろう?


「・・・ふぅ・・・美味しい。」


水道の水を飲み、喉を潤した私は、部屋のドアをゆっくりと開けて、廊下を確認する。

さすがにまだ動いている使用人さん達は少ない様子、廊下には微小な朝日が差し込み、ぼんやりとした光が、廊下の静寂をより鮮明にしていた。

私はそのままゆっくりと部屋から出て、ドアを閉める。

昨日も見たけど、やっぱり王宮の庭というのは、まるで一つの芸術品の様に美しい景色だった。暖かい朝日を浴びている花々は、昨日とはまた違った顔色を見せてくれる。

窓から覗くだけではもったいないと感じた私は、何処からか中庭に出られるドアを探していると、突き当たりの方にドアを発見した。

早速そのドアを開けてみると、朝の気持ち良い空気が私に降り注ぎ、心も身体もスッキリとした感覚がする。

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