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ドラゴンの調査報告(1)

兵舎の隣にある訓練場からは

どよめく兵士達の声が 真夜中になるまで絶えなかった

「調査は済んだか?」


「ヴァル殿下! ご足労をかけます!」


向こうの方で声が聞こえ、俺は食べかけていたパンを無理やり口の中に押し込んだ。

そして立ち上がりながら手を払い、パサパサになった口内を唾で飲み下す。

太陽はすっかり見えなくなり、徐々に満月が上り始める。それでもまだ、蝋燭の火を使って賢明な調査が進められている。

今が丁度春頃で良かった、これがもし、蒸し暑い夏や凍える冬だったら、誰か1人は体を壊す。

・・・でも、この天候の良さが、調査を長続きさせている要因なのかもしれない。

「早く終わって欲しい」と、俺達兵士が願う反面、研究員達は「もっと調べたい!」という知識欲によって、終わりたくても終われない状況が続いている。

確かにこの異質なドラゴンは、研究員にとっては『ご馳走』に見えるのかもしれない。

未知なるモノに興味を抱く者と恐れる者、互いの考え方が釣り合わないのはしょうがない事だとは思うけどさ・・・

亡骸の調査は延長に延長を続け、結局夜になっても目立った進展もないまま、疑問だけが浮かんでくるだけだった。

ドラゴンの亡骸自体を調査するのが稀な上、そのドラゴンは、よりにもよって『異変種』だった。

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