第十九章 2人の受難は まだまだ続く
「・・・フフフッ」
「・・・お義父様?」
「あぁ、ごめんごめん。こんなに美味しそうに食べている姿を見ると、つい・・・な。」
お義父様は笑いを堪えている様子だったけど、隣に座っているお義母様も、笑みを浮かべながら私をウルシ君をじーっと見ていた。
いかにも、子供がモリモリ食べている風景を心から満喫している『親』の顔になっている。
・・・でも、嬉しいな。恥ずかしいけど、2人が安心している様子を見ていると、私もついつい気が緩んで・・・
「・・・クククッ。
コン、頬にスープの具が・・・」
何で? 私、いつの間にか『幼少期』に戻ったの??
いけない。ついつい気が緩みすぎて、色々と見えなくなってるな・・・
・・・でも、もしろ今はそっちの方がいいのかもしれない。無駄に考えず、無駄に心配せず、ただ自分の思うままに動けばいい。
・・・『自分のやりたい事』を見つけるのは、意外と簡単だったけど、それを実行に移すのは、思った以上に難しいのかも。
私、不器用なのかな??
そんなわけないと、今の今まで思っていたけど・・・
「コンは可愛いなぁ。」
「兄上、手が止まっております。」
さっきから黙々と食べ続けているのは、ヴァルだけ。
ヴァルは食べ方も綺麗だから、お皿には食べ残しが一切無い上に、食べ終わった後も清々しい顔をしている。憧れちゃうなぁ・・・
美味しいと気が緩んじゃうし、マナーや姿勢に気遣いすぎると味わえなくなるし・・・難しいなぁ。
まるで、天秤がなかなか釣り合わないもどかしさを感じる。こればっかりは、数をこなさないと慣れないんだろうなぁ。




