第十九章 2人の受難は まだまだ続く
『初めての事』だらけは
『試練』の連続でもあった
国王陛下との話し合いがある程度済んだ直後、次なる課題が私とウルシ君を待ち構えていた。それは、『食事』
里で食べていた時よりも、明らかに量や種類が多い上に、食器の数も多い。しかもそのどれもこれもが一級品。
話しすぎてお腹は減っていたものの、テーブルに並んだ数々の豪勢な料理を見ただけで、もうお腹がいっぱいになってしまう。
両隣に立っているメイドさん達が色々とアシスタントをしてくれたけれど、私がポンコツで申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
ウルシ君もウルシ君で、両隣から女性が話しかけてくる状況に、目を回しながら混乱していた。でもそうゆうところ、ウルシ君の可愛いところでもあると思う。
兄とバカラさんは、あのドラゴンの『処理』に向かってしまった。いっその事、引き止めておけばよかったかも。
国王陛下は、「遠慮せずに食べなさい」と言ってくれた。その言葉は確かに嬉しいだけどさ・・・
食べたくても食べられないんだよぉ!!! 色んな意味でぇ!!!
確かに美味しそうではあるんだけど、箸を持つだけでも息が荒くなってしまう私とウルシ君。様々な食器を一から作るウルシ君の方が、私よりもその凄さを実感しているに違いない。
その証拠に、ウルシ君は料理に手をつけない代わりに、食器をずーっと凝視していた。
でも不思議と、前にウルシ君が私の為に作ってくれた箸と、今私が手に取っている箸は、雰囲気が似ているような気がする。
それはつまり、ウルシ君の実力は、貴族や王族が手にする食器を造る専門の職人達と、引けを取らない事になる。
でもウルシ君の目からすれば、色々と違うんだろうな。ある意味『鑑定士』みたいだ。
というか、前菜だけで「こんなに気合入れます?!!」と言わんばかりに、豪勢で美しいサラダ。
このサラダだけでも、一週間はずっと食べていられる気がする。
見た事のない素材と、感じた事のない味わい。前菜をちょっと食べただけで、口が痛くなる程吊り上がってしまう。
ただ・・・
里で食べていたご飯も美味しかったな・・・と、思ってしまうのは何故だろう。
・・・これが『ホームシック』?? だとしても早すぎだよ?!!
まだ来たばかりでしょうに!!!




