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第十八章 打ち解けるようで 打ち解けない

そんな私の気持ちを察したのか、アンは私にこそっと耳打ちをする。


「ヴァルは仲良くなるまでにちょっと時間がかかるんだ。でも決して悪い奴じゃないから、気長に付き合

 ってほしい。」


・・・あぁ、こうゆうタイプっているよね。私は出会った事がないんだけど。

やっぱり付き合い方って千差万別だから、一概に正解がないのも、人間関係の難しさだよね。

ヴァルの気持ちもアンの気持ちも、私にはよく分かる。

でもわざわざ弟の心配をちょくちょく挟んでいるあたり、アンも弟であるヴァルを慕っているんだな。

もし仲がそれほど良くなかったら、そもそもアドバイスなんてしない。

それにアンの口調から察するに、ヴァルに関しての耳打ちは、毎度毎度やっている様子だった。・・・良いお兄ちゃんじゃないの。

私の兄も、確かに頼り甲斐のある、優しくて強い兄だけど、強さの中にちょっとした優しさを忍ばせるアンもなかなかにかっこいい。

里にも兄弟姉妹は多く住んでいるけど、やっぱり人間の兄弟姉妹も、千差万別なんだな。

それぞれが面白い特徴を持っていたり、それぞれが色んな事情を抱えていたり。転生しなければ、こんな発見できなかったな。

転生して早15年、それでも学ぶ事が山のようにあるのは、すごく有難い事なのかも。


「もし里に別荘ができたら、私達も言ってみたいな。休暇にぴったりな場所だ。」


「そうですね、どうしても王都の中では人の目もありますし。」

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