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ギンは ただ困惑していた

兵士長であるバカラと共に

応接の間へと向かったギン

しかしギンは もうそこまで緊張感を感じていない

何故ならこの流れは 既に経験があるから

やっぱり話が長続きしている様子だな。兄である俺は全然気づかなかったけど、コンは話上手なのかもしれない。

・・・というか俺、此処に入るのは二度目なんだよな。その割には頻繁に出入りしている気もする。

殿下に初めてこの部屋で会ったのは、確か・・・昨年の冬。

色々とゴタゴタが多かったから忘れかけていたけど、もう春真っ盛りなんだよな、今現在。何だかこの2ヶ月余りが、1年くらい長く感じたぞ。

「春頃には御令嬢や御令息が、名だたる学園に入学なされる。兵士として春一番の大仕事は、彼

 らの警備だ。」

訓練生時代、教官からそう言われていたから、それなりに気合を入れていたのに、まさか相手をするのが御令嬢や御令息ではなく、ドラゴンになってしまうなんて・・・

同期の中には、俺を不憫な目で見ている奴もいた。確かにあの場で、コンがドラゴンにトドメを刺さなかったら、命が危うかったのかもしれない。

・・・でもどっち道、コンが王室に招かれる事は、逃れられなかったのかもな。

殿下からの求婚を受けなくても、ドラゴンを退治した『英雄』として、コンはどっち道召集されていた。

・・・もう『神様』がコンに対して「行け」とでも言っているような、運命の巡り合わせを感じる。


「・・・ぇー・・・なんですね・・・」


「あっはは・・・だろ?」


「ほう・・・それは・・・」


部屋の中での会話は随分盛り上がっている様子。

その声の中には、コンや殿下だけではなく、若い人の声も聞こえる。恐らくこの声は、応接の間にいる召使やメイドの声だ。

・・・まさかコン、余計な事まで話しているんじゃないだろうな・・・?!

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