第十六章 国王陛下
「・・・自分は、姉さん・・・
シルフォ一家に引き取られてから、嬉しい事・楽しい事ばかりで、むしろ貰いすぎな気もします。
こうして国王陛下のご尊顔をこの目で拝見する事ができたのも、姉さんの尽力あってこそです。
だからこそ、今度は姉さんが幸せになる番です。
あと、実際その件を解決したのは、自分ではありません。
姉さんの〈ノリト〉が、先陣を切ってくれたからこそ、元凶を退治する事ができたのです。」
「ウルシ君・・・」
ウルシ君が私を慕ってくれているのは何となく分かっていたけど、まさかそこまで責任を感じていたなんて、知らなかった自分が恥ずかしい。
というか、そこまで気を遣わなくてもいいんだけどな・・・
でも、陛下の仰る通り、ウルシ君が此処に来られたのは、面白いくらいに重なった偶然と人々の行動の結果、こんな劇的なドラマが生まれてしまったのだ。
私がこうして国王陛下に顔を合わせられたのも、バカラさん達が結んでくれた『事件』や『心意気』のおかげ。
もし数年前の私なら、全力で断っていた。
今回の場合、断ると怖いから来た・・・というのも理由ではあるけど、こうして陛下と普通に会話が交わせるようになったのは、色んな出来事・色んな出会いがあってこそ。
なら この出会いも
後々の私に 何か影響を与えるのかもしれない
そう思うだけで 心が弾む気がした
コンとウルシ そして国王は 心の底でホッとしていた
これでようやく 心の中にたまり続けていた
『不安』や『心配』が拭える・・・と




