第十五章 『フジの屋根』
そして、いよいよ廊下の一番奥についた。そこにあったのは、バカラさん背丈より4・5倍以上も大きな扉。
開けるのも一苦労な様子で、体格のいい兵士さんが2人でゆっくりと開ける。
廊下は暗かったけれど、扉の向こうは目が眩む程の光に包まれていた。
しかし、目が眩んだのは光だけではない。扉の先に広がる空間そのものに、私は自分の目を疑ってしまった。
その空間の、あまりの『美しさ』に、声すらも出せず。
その空間は、入り口の大広間の三倍くらい大きな空間。城の外観からは考えられない程の広さ、これも『結界』が影響しているのかな・・・?
しかし、その広さに驚いている私とウルシ君ではない。その空間の天井には、藤紫色のシャンデリアが、びっしりと下がっていた。
しかもそれも、単なるランプのシャンデリアではなく、キラキラとした光の粒子が、途切れる事なく降り注いでいる。まるで雪の様に。
部屋全体が薄紫のほんわりとした光に包まれ、まさに『幻想』と例えてもおかしくない程の、華やかな空間。
支えになっている石柱は、まるで木の幹の様に削られている。しかも一本一本、石柱の柄や模様が違う。
まるで、山の中にある開けた場所に来たような感覚。いや、私の生まれ育った里に近い山でも、こんなに煌びやかな場所なんてなかった。
そして部屋の一番奥にある、見るからに豪勢で重々しい椅子に座っている人物こそ・・・
目の前に広がる華やかな光景に
思わず目を疑うコン
部屋から放たれる薄葡萄色の光が
コン達を出迎えてくれた




