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第十五章 『フジの屋根』

いよいよ国王陛下と対面するコンとウルシ

もうここまで来たら 何が起きても どんな反応をされても

当然の如く受け入れる覚悟は済んでいた

「アン、俺の腕に掴まって。」


「うん・・・ごめん。」


ウルシ君も、分厚い生地の靴を履いたのは初めてだったのか、歩き方がいつもよりぎこちない。私も私で、いつ転ぶか分からない恐怖と緊張で、声色が少し変な気がする。

それに、私達をジロジロ見ている使用人さん達の目線も、今だけでは痛いくらいに突き刺さる。別に軽蔑している視線でもなければ、蔑む視線でもない筈なのに、視線の圧力で足がふらついてしまいそう。

玉座があるのは、『フジの屋根』という一室らしく、名前はちょっと不思議だけど、「見れば分かるよ」と、アンがこっそり教えてくれた。

・・・というか、その『フジの屋根』に近づくにつれて、使用人さん達が段々とベテランっぽい人になっている気が・・・

若い人より年齢を重ねた使用人さんが増え、私を見かけた時の反応も、まるでデパートの入り口にいる受付店員みたいな、丁寧且つ美しい立ち振る舞いになってる。

やっぱり国王の周辺を整える人は、それなりの実績と経験を持ち合わせていないとダメなんだ・・・

そう思うと、ますます私が場違いに思える。私が王室に足を踏み入れるのは今日で初めてだし、知ろうともしなかった。

そんな私が、次期王女の立場に座ってもいいものなのか・・・??

これから勉強するつもりではあるけど、気に入られなくても仕方ない。それくらいは私も腹を括っている。


・・・それに、嫌われたり蔑まれるのには慣れているからね。


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