第十四章 対面目前
ウルシ君もまた 可愛がられていた
過剰な程に・・・
「ほら! ウルシ!
こっちのスーツも似合うんじゃないか?!」
「い・・・いいいいいいやいや・・・」
部屋に入ってみると、そこには呆れるメイド達と、震えるウルシ君、そしてあれこれ服を吟味しているアンの姿が。
ウルシ君が息を切らしているところを見る限り、色々と着させられてるんだろうな。
そもそも物静かなウルシ君に、こうゆう強引な性格の人は、最も相性が悪い筈。ウルシ君はそれでも、頑張って笑顔で耐えていた。
私はもう、見ているだけではいられなくなり、ちょっと一喝する事に。
「アンさん!! あんまりウルシ君をいじめないで下さい!!」
「おぉ!!! やはり俺の見立て通り、着飾れば更に美しさが映える!!
普段の姿もまた愛らしかったが、こちらの美しさもまた・・・」
「そんな事言ってる場合じゃありません!!」
アンは興奮のあまり、私の両手を握りしめて熱弁してくれた。ウルシ君はその後ろで、ポカンとした表情を浮かべている。
着飾った当初は恥ずかしかったけれど、そんなに堂々と評価されると、私も自信が持てる・・・が、今はそれどころではない。
「すまんすまん、ウルシはどんな服を着せても似合っていたから、ついな。」
「アンっ!!!」
後ろから怒声が聞こえたと同時に、アンの動きが一瞬にして固まる。その怒声の主は、女王陛下だ。
「いつまでその子を振り回す気?!」




