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第十三章 お召替え

装飾品や靴も、職人が一つ一つ丁寧に作ってあるのか、手作り感があるのに、豪華な雰囲気が滲み出ていた。

これが職人の技なのか・・・

まさに『魔法』だな。


「貴方達、早く着せてあげなさい。これ以上待たせていたら、風邪をひいてしまうわ。」


「承知しました。」


こんなに美しいドレスを、城に来たばかりの私が着てもいいのか不安だった。それこそ、女王陛下の方が上品に着こなせる気がする。

でも、女王陛下の顔を見ると、断るわけにもいかなかった。本人は無意識だと思うけど、女王陛下の顔は、妙にウズウズしている。

私がドレスを着た姿を、心待ちにしていたのだ。まるで、成人式の晴れ着姿を待つ両親や親戚みたい。

私は黙って、メイドさん達に全てを任せた。メイドさん達は段取りよく、テキパキと私を着飾ってくれる。

飾るのはドレスだけではない、長い髪を後ろで束ね、三つ編みにしている。そして三つ編みにも、色々と装飾品を埋め込んでいた。

顔にも色々と塗ってくれたから、その光景は見えなかったけど、久しぶりに誰かから髪を束ねてもらって、何だか懐かしい気分にもなる。

まだ小さい頃は、母によく色々な結い方を教えてもらったけど、ある程度大きくなってしまうと、結うのが面倒臭くなってしまった。

それに昔、父が「コンの髪は綺麗だな。一体誰に似たんだか」と言っていた事があってから、あまり髪を結ばなくなった。

でも、やっぱりプロの仕上がりは違う。私が自分で束ねるより、早い上に綺麗。

ただ、靴はドレス以上に、慣れるのに苦労しそうな気がする。

生まれてからずっと、薄地の靴か裸足で歩いていた事もあって、踵が盛り上がっている靴を履くと、歩きづらくて仕方ない。

前世の私はローファーでも苦戦していたから、何故こうゆう事は転生しても変わらないのか、個人的にミステリーだな。

・・・しばらくは歩く時に、メイドさんを隣においてもらおう。それなら横に転んだ時だけでもどうにかなる。

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