第十二章 女王陛下
「本当に可愛いわぁー」
「ねぇ、尻尾の先にリボンとか結んでみる?」
あのー・・・
私の尻尾がおもちゃみたいにされてるんですけど・・・
まぁ、乱暴にいじられているわけでもないから、黙って見守ってるけどさ。
それにメイドさん達があまりにも楽しそうにしているから、好き勝手にさせてしまう。まるで子供におもちゃにされている猫だよ、今の私。
・・・あぁ、そうか。
こうゆう時、猫が抵抗したり逃げ出したりする事がないのは、遊んでいる本人が楽しそうだから、ついつい許しちゃうんだろうな。
その気持ちを、まさか転生して理解してしまうなんて、ちょっぴり得した気分。何の得になるのかは、いまいち分からないけど。
「およしなさい、貴女達。」
「はっ!! 女王陛下!!」
「ぴゃ?!!」
後ろから妙な威圧感を感じる声がして、私もメイドさん達と同じく後ろを振り返ってみると、そこには一際美しい身なりをした、凛々しい女性の姿が。
威圧感を感じる声ではあったけど、しっかりと筋の入っている、それこそ『できる女』感がある声。
最初はちょっとびっくりしたけど、聞き心地の良い声だった。
「いつまでその子を薄着にさせるつもり?
興味があるのは構わないですが、本人の身にもなりなさい。」
「はっ・・・はい、すいません。」
「・・・なんかすいません、私のせ・・・ピクシッ!!!」
自分自身もすっかり忘れていたけど、今の私、まだバスローブを体に纏っただけだった。どうりで鳥肌が止まらないわけだ。




