第十二章 女王陛下
久しぶりの暖かいお風呂に
思わず時間を忘れて満喫するコン
体が冷えた分、お風呂の暖かさは、もう蕩けてしまう程に心地良かった。
思わず眠ってしまいそうになったけど、着替えを用意してくれたメイドさんの声で、何とか意識を取り戻す。
泡風呂でも『溺死』ってするものなのかな・・・?
それにしても、人獣の臭覚って、こうゆう所では不便なのかもしれない。
人間だった時は何とも思っていなかった筈なのに、人獣になったと同時に、シャンプーやリンスの匂いが、ものすごく濃く感じてしまう。
まるで、香水を頭でモシャモシャと泡立てているような感覚。
でもずっと今まで体をシャンプーで洗う感覚を忘れていたから、メイドさん達がサポートしてくれて助かった。
耳や尻尾は自分で綺麗にしたけど、そのモフモフとした感覚に、尻尾の主である自分もヤミツキになってしまいそうだ。
今までずっと水洗いのみだったけど、シャンプーで洗った尻尾や耳が、何だかフワフワと軽くなったような感覚。
その代わり、乾かすのが大変だったんだけどね。とにかく水分がある程度抜けるまで、ずっとブルブルと扇風機の様に回転させていた。
見た目はちょっと馬鹿っぽく見えるけど、これが一番効率のいい、尻尾の乾かし方。
この世界には『ドライヤー』なんて便利なものがないから、仕方ない。
でも、綺麗になったのは耳や尻尾だけではない。自分の髪が思っている以上に癖っ毛である事を、今初めて実感した。
でも、割といい感じに毛が跳ねているおかげで、軽くパーマをかけた様だった。シャンプーで洗うだけでも、こんなにも変わるんだな・・・
肌も凄いスベスベになったなぁー。というか、私の腕ってこんなに細かったんだ。
前世の自分も全く気にしなかったけれど、この細さで山を駆け回っていた事を考えると、どれほど自分がタフなのかが、改めて実感できた気がする。
私の腕より、シャンプーで綺麗になった尻尾の方が太い。というか前よりも尻尾が二倍くらいに膨れ上がった気がするけど・・・??
でも、前よりも格段に軽くなっている尻尾。ブラシで溶かすと、また更にフワフワ度が増した。
凄いな、尻尾だけで一つのモフモフの生物みたい。そしてさっきから、メイドさん達が尻尾ばかり触り続けているんですが・・・




