第十一章 豪華絢爛な世界
城の内部に案内されたコンとウルシ
コンは前世も含めたとしても 『城』の内部を肉眼で見た事はなかった
しかしその光景は TVや写真の比にならない程に
美しく 華やかな世界であった
しかし、結界を抜けた先には・・・
「・・・・・わぁ・・・・・」
「ようこそ、いらっしゃいました。」
私もウルシ君も、思わず息をするのを忘れるくらい、そこには美しい光景が広がっている。
外観では、あまり広くないと予想していたけれど、実際はそれは大きな間違いであった。
・・・いや、予想を遥かに上回っている。
埃や汚れが一切見当たらない、煌びやかな大広間。階段一段一段に至るまで、豪華で上品な装飾品で飾られている。
さっきまでは石畳だった筈の地面には、フワフワの絨毯が隙間なく敷かれている。
その柔らかさは、薄地の靴を伝って、まるで素足が柔らかいクッションで包まれたような感覚。
あまりにも柔らかくて、若干歩きにくく感じる程。
そして私を出迎えてくれる、多くの使用人さん達。全員が一斉に、同じタイミングで頭を下げていた。
私は思わず、皆と一緒に頭を下げてしまい、そんな私を見たアンとバカラさんはクスクスと笑っている。
「貴方が・・・コンさんですね?」
「はっはい!!」
「それでは、早速お召し替えを・・・」
あっ、そうだ。すっかり忘れてた。
ローブでずっと隠していたけど、こんなボロの服装で王宮を歩いていたら、せっかく私達を招待してくれたアンに申し訳ない。
名残惜しくはあるけど、この服とはしばらくお別れになるのか・・・
どうやらウルシ君の分の着替えも用意してくれているらしく、当然ではあるけど、私達は別々の部屋へ案内された。
大広間も凄かったけど、廊下に至っても完璧すぎるくらい綺麗だった。窓枠には金がふんだんに使われて、窓一箇所一箇所が、まるで絵画の様だった。
中庭の構造も、窓に合わせて植物を植えているのかな・・・?
でもこんなに豪勢な窓、開けるだけでも一苦労しそう。歩いている廊下の外からは、数人の召使いさん一生懸命拭き作業をしている。
私がその人達に軽く会釈をすると、召使いさん達も笑顔で返してくれた。
お城は相当広いから、掃除担当の人材だけでも、十数人はくだらないのかもしれない。フシミの里よりも面積がありそう。
大広間に居た時にも気づいたけど、不思議と良い匂いがしているような気も・・・する。何か芳香でも焚いているのかな?
前世の世界で例えるなら、『アロマ』みたいな。
私は一度も使った事はなかったけど、お金をかけてでもこの匂いを楽しむ人の気持ちが、ようやく理解できた気がする。




