第十章 城を目前にして
鉄柵の門が開くと、いよいよ城が目前に見えてくる。
間近で見ると、やっぱりその結界は『異質』とも言えるくらい、精密な創りになっている創りになっている。
まるで、『シャボン玉』の様な膜が何層にも張り巡らされている外観だ。
これ程の結界、一体どれくらい時間をかければ創り上げる事ができるんだろう・・・?
鉄柵と門を隔てる庭園もかなり綺麗だ・・・けど、ちょっと雑草が目立つ。
こうゆう場所って、貴族や王族が直接手入れするんじゃなくて、専属の庭師・・・みたいな人がやるのかな?
こうゆう場所で働いたら、かなりのお給料が貰えそうだけど、その分のプレッシャーもヤバそう。
もしかしたら、かなり殺伐とした労働環境なのかもしれない。
そうしてぼんやりと庭園を横目で見ていると、兵士長とアンは、そのまま結界の中へと吸い込まれていく。
私と後ろにいたウルシ君は、結界を目前に立ち止まってしまった。
やっぱり、安全ではある事は分かっているつもりだけど、結界内にそう易々と侵入できるとも思わなかったから、私とウルシ君は、2人で声を上げて驚く。
すると、結界の中からアンの声が聞こえる。
「どうした?」
「あっ・・・いや・・・」 「・・・・・」
ウルシ君は、ただ黙って結界を指でツンツンと突いていた。突かれた結界は、水面の様に波紋を広げ、本当に大きなシャボン玉を見ている様だ。
そんな私達の反応に、アンは笑いながら手を伸ばしてくれた。
「ほら、大丈夫だよ。」
「・・・・・」
「ウルシ君、じゃあ私の手を掴んで。」
まだ躊躇しているウルシ君の手を左手で掴み、右手でアンの手を握る。そして、私も覚悟を決め、ゆっくりとその結界の中に入り込む。
まるで水面に大きな石が落ちた様に、大きな波紋が結界につたわる。くぐり抜けた感想としては・・・文字通り『何もなかった』
てっきり少し違和感があるのかと思ったけど、そんな事も一切なく、またそれが不気味に感じてしまう。
外観だけでも圧倒された2人であったが
内部を見た2人は・・・




