第九章 入門手続き終了
コンやウルシの手続きに時間がかかるのは仕方ないが
ドラゴンの残骸を 何処に どうやって運ぶのか
それに軽く1時間は費やしてしまう
「しっ、しししし失礼しましたぁ!!」
そう言って去ってしまった商人さん、別に怒っているつもりじゃなかったんだけどなぁ・・・
私は刀を鞘に戻し、震えているウルシ君の背中をこっそり撫でてあげた。ウルシ君もウルシ君で、色んな人から質問攻めにあっている。
しかも、質問して来る人が全員女性という・・・何というモテっぷり。ひょっとしたら、ウルシ君にとっての運命の相手も、此処で見つける事ができちゃったり・・・??
・・・いや、今のウルシ君に、それは無理だ。あの時、ドラゴンに襲われそうになった少女の如く震えている。
私のは負っているローブを貸してあげたいけど、今回はそうもいかない。
何故なら私の服が、ついさっき馬車の飾りに引っかかって、破れてしまったのだ。それに気づいたアンは、側にいた兵士を城へと走らせていた。
多分、着替えを用意してくれているんだとは思うけど。
まさか私の異変に気付いて、即座に対処してくれる人が出てくるなんて、思いもしなかった。トゥーソさんには、本当に感謝しかない。
こんな場所で服が破れたりでもしたら、里まで逃げ帰っていたかもしれない。
やっぱり服を扱う仕立て屋で働いていると、そうゆう勘も磨かれるのかも。
「兵士長! 応援に来ました!」
「ご苦労、じゃあまずこの残骸を弊社まで運んでくれ。くれぐれも傷つけないように、丁重にな。」
後から続々と来た兵士達が、野次馬を散らしていた。トゥーソさんも、私に手を振りながら店の方へ戻ってしまう。
もっと色々と話がしたかったけど、また今度だな。それに、会おうとすればまた会えるんだし。今度会いに行く時には、ローブのお礼もしっかり持っていかないとな。
応援に来た兵士達の半分は、ドラゴンの残骸を荷車ごと兵舎まで誘導しようとする・・・が、その規格外の大きさに、どう運べばいいのか分からず、数分くらい話し合っていた。
多分持って来る間に壊してはいないと思うけど。荷車壊してたらどうしよう・・・




