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第八章 感謝の雨

「なんか色々やってもらってすいません。」


「いいんだよ!  お嬢ちゃんは町を守ってくれた、俺達の『恩人』なんだ!

 これくらい朝飯前よぉ!!」


聞くところによると、この町は商人さん達にとってはとても重要な場所らしい。

此処から色んな場所に商人さん達が分岐して、物資や商品を運ぶんだとか。

つまりこの町が滅茶苦茶になってしまうと、この国全域で物資の流通が途絶えてしまう。

・・・成程、町の住民が私を異様な程称えるのはソレか。でも、それは決して他人事ではない。

もしかしたら、ウルシ君の故郷であるウジミヤやフシミの里にも、なんらかの影響を与えていたのかもしれない。

そう思うと、自分の功績がどれほど重いものなのかをまた改めて実感して、また少し怖くなってきた。


商人さんが用意してくれた荷車は、あらゆる場所が精密な鉄のパーツで構成されているから、ちょっとの段差でも楽々乗り越えられる上に、お酒の入った樽をいくつ乗せても壊れない、まさに商人専用の荷車だった。

試しに残骸を積んで縄で縛ったら、もう上の荷物はびくともしない。

縄を掛ける為の金具もしっかり固定されている事もあって、衝撃で縄が切れる心配もなさそうだ。これなら馬で荷車を引っ張っても問題なさそうだ。

荷車も凄いけど、馬車専用の『馬』も凄い。前世の世界でも、肉眼で馬なんて見た事はなかった動物園にはいるのかもしれないけど、ウチの荒んだ家庭では、そんな経験なんてさせてもらえず。

よく外国のニュースやスポーツ特集等で馬を見た事はあったけれど、その生命力に満ち溢れた姿は、人獣である私とウルシ君ですらも後退りするレベル。

そんな私達に反して、商人さんが連れて来てくれた3匹の馬は、私達にスタスタと近づいて来ている。仲間だと思っている・・・とか?

馬車の中も見せてもらったけど、そこはまるで、『豪勢なキャンピングカー』の様だった。

フワフワとしたクッションの様な椅子に、カーテンまで備え付けられている。窓も開閉できるようになっていた。


「兄さんも、『初・馬車』?」


「当たり前だよ。

 兵士長、俺は徒歩でも・・・」


「いや、そうゆうわけにはいかないよ。ちゃんと妹と弟を守らないと。」

5人ですし詰め状態の馬車だったが

それでも楽しく残りの経路を満喫する一同であった

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