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第七章 余韻が残る中で 後始末

被害は最小限に抑えられたが

決して『無い』わけではなかった

私がドラゴンと対峙している間、アン達が住民達を避難させていたらしく、地鳴りによる怪我人は数名出てしまったけど、死傷者は一切出なかった。

あれだけ巨大なドラゴンが大暴れした直後なのに、建物が一切崩れておらず、道には大きなモンスターの足跡だけが残されている。

改めてその足跡の大きさを確認すると、その大きさは私の身長と同じくらいだった。

焼け残った脚や翼に触れてみると、まだ若干温もりが残っている。

・・・倒した私が言うのもアレだけど、モンスターであっても、命あるモノに変わりはない。

その命を奪ってしまった実感は、生々しく私の脳に焼きついた。

動物を狩るのとはまた少し違う、この複雑な感情。・・・動物よりも『罪悪感』が少ない・・・というのも、素直に喜べない。


「兵士長、もう避難を解きましょうよ。」


「そうだな。」


私がドラゴンの残骸を見て考え込む最中、兄と兵士長は、町の住民達を手早く誘導していた。

避難から戻った住人の多くが私にお礼を言ってくれたけど、正直その声は、今の私には全然届かなかった。

そんな私の葛藤を察してくれたウルシ君は、ただ黙って私の側に寄り添ってくれていた。

私はウルシ君の手を握り締め、「ありがとう」と小さく呟く。


「兵士長、宿屋の主人の具合はどうですか?」


「あぁ、タンスの下敷きになったとはいえ、骨折で済んだのが不幸中の幸いだった。」


・・・えっ??

あの時、私とウルシ君に避難を促してくれた、あの宿屋の主人・・・??


私はウルシ君の手を握ったまま、速攻で宿屋に戻る。すると、部屋の奥でアンさんが宿屋の主人の手当をしていた。

兵士長の言っていた通り、腰の骨がやられている様子で、立ち上がる事すらままならない様子。


「お・・・お嬢ちゃん、あのドラゴンを倒してくれたみたいだな。アイツは最近この近辺を荒らし回って

 いたから、ウチの商売も上がったりだった。

 本当に感謝しているよ。」


「いやいや今はそうゆう場合じゃ・・・」

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