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第六章 勝負の結末は 業火の中
「兵士長、それって『緊急用』の・・・」
「いいんだ、コンには。」
「・・・?」
兄とバカラさんのやりとりに若干違和感があり、訳を尋ねると、私は思わず胃に入った薬を逆流させそうになった。
兄の話によると、その〈魔水〉は即効性で、即効性の薬はかなり高価な品らしく、兵士の中でも即効性のある薬を常時持ち歩けるのは、兵士長の他数名しかいないそう。
その値段を聞いてみたけど、「町を守った君の行動は『お金』には変えられない」と言われ、結局聞けなかった。
でも兄の顔を伺う限り、相当効果で希少な品だった事は察せる。それを、一般『人』・・・一般『人獣』の私が使っていいものなの?!
ただ、経験者だから分かるけど、〈MP〉が底を尽きるのは相当しんどい。
反動として数日間は寝込まなくちゃいけなかったし、私としては本当にありがたい限りだ。
やっぱり高価な品には、相応のメリットがあるものなんだな。
「・・・バカラさん。
この小瓶、私が貰ってもいいですか?」
「いいけれど・・・どうして?」
「記念にとっておきたいので。」
『勝利』『成長』を手にしたコンが
始めて相手にして 勝利したモンスターは
まさかのドラゴン
それは本人が一番信じられなかった




