第六章 勝負の結末は 業火の中
「コンッ!!! 怪我はないか?!!」
「うん・・・
うぁあ!!」
心配する兄に駆け寄ろうと立ち上がった瞬間、視界が急にぼやけて、頭がグラグラと軸を失ってしまう。
足にも力が入らず、真横にいたアンがよろけた私の体をキャッチしてくれた。
この感じ・・・バカラさんを助けた時の・・・
「あぁあ!!!」
そうだ・・・あの時・・・
新たな〈ノリト〉を発動した時、〈MP切れ〉で意識を失った・・・けど・・・
今の私は、確かにフラフラな状態ではあるけど、意識はどうにか保てている。
〈MP〉を表示してくれる左腕を見ると、3分の1くらいごっそり減ってるけど、底を尽きているわけではない。
これって・・・私が〈ノリト〉に順応してきている証拠・・・なのかな??
私の腕を見たバカラさんが、胸ポケットから試験管を取り出した。
その中には金色の液体が入っていたけど、その液体の正体は、MPを回復させる〈魔水〉と呼ばれている薬品らしい。
初めての薬品で、ちょっと抵抗はあったけど、このままフラフラの状態が続くのも嫌だった私は、ちょっと渋りながらも口の中に入れた。
味は・・・なんか変な味。甘い感じもするし、苦い感じもするけど・・・ちょっと体が軽くなる感覚が強いかな。
でもその感覚は、あながち間違ってはいなかった。その薬を飲んでからすぐに、〈MP〉がみるみる回復していく。
それと同時に、フラフラだった視界が元に戻り、頭の軸もすっかり元に戻った。




