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第六章 勝負の結末は 業火の中

炎を身に纏いし刃は 鱗の体を一瞬にして溶かし

その力は 大地を震わせ 唸らせた

〈キュウビ〉の根本からみるみるとオレンジ色の炎が伸び、あっという間に刀身が細長い火柱に変化する。

炎の勢いで、刀身自体も若干伸びている気もする。しかもその炎は見せかけではない、刀を持つ両手が、熱い筈なのに不思議と痛みを生じない。

普通、飛び火が肌に触れただけでも痛みを伴うのに、地面や民家の壁に炎が触れても、跡すら全く残っていない。

これも〈ノリト〉の力なのかな??

そもそもこの炎が、〈ノリト〉によって発せられた炎だから、実害を伴わないのかな??

それならむしろ好都合、事故で民家を焼いてしまう可能性が零なら、思い切り振り下ろしても問題はないだろう。

私はその火柱を天に掲げ、悶え苦しむドラゴンの頭に狙いを定め、真っ直ぐに振り下ろした。

そして、火柱が地面にぶつかった直後には、ドラゴンの真下が大爆発を起こす・・・が、やっぱりこの爆発も『偽物』らしく、突風は吹き荒れたけど、辺りに火が移る様子もない。

吹き荒れる砂煙に思わず目が眩んでしまったけど、一刀両断されたドラゴンは、たちまち動かなくなり、切り口から徐々に黒く変色していく。

そして黒くなった箇所は、風に攫われて徐々に原型をなくしていく。

直立不動のまま絶命しているドラゴンを見ても、まだ恐ろしさが滲み出ている気がする。

切断部分の大半は黒い灰と化しているけど、羽や四肢の部分はそのまま残っている。これは、〈ノリト〉の効力が弱い証拠なのかもしれない。

ただ、初めてこの〈宝剣 キュウビ〉に〈ノリト〉を加えた結果としては、及第点だと思う。

もし炎や爆発が実害を伴うなら、今頃私はこの町から逃げ出していたかもしれない。

住民に預けていた女の子は、私が刀を鞘に収めると同時に近寄って来て、私の足元に抱き着いた。

まだ震えが止まっていない、その小さな体を、私はゆっくりと抱き寄せた。

どうやらこの子の親は、丁度今日、王都に品物を売りに行った為、女の子は祖父母に預けられていたそう。

女の子の両親の代わりに、多くの住民達が私に頭を下げてくれた。女の子も、涎に塗れた震える唇で、何度も「ありがとう」と言っている。

そして人混みをかき分けて、アンや兄達が私に駆け寄って来る。

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