1話 評価がなければ死んじゃう国民
コロナで旅できない中、空想の中で旅できれば、そして笑ってもらえれば幸いです。
暗い道を自転車でカラカラならし、デコボコ道に揺られながらまっすぐ走って数千キロ。
次はどのような奇妙な国に出くわすか楽しくて仕方ない。だって異世界だもん。
さて、次の街は…と思いきやお腹がすいてきた。次の田舎町で一回泊めてもらおう。
て、ちょっっとまった!!!行く先崖じゃないか!もう少しで落ちるとこだった!
一辺真っ暗。もしあそこに落ちていたら命はないな。
暗闇ということもあり恐怖を感じる。
どこかに渡れる場所はないかと探す。
あ、あそこに橋屋がいる。レバーを降ろすと橋が降りてくる仕組みの橋で、そのレバーを上げ下げする人だ。
僕「すみませ~ん」
優しそうなおっちゃんで助かった。
料金を支払わなきゃな…相場はこれぐらいだな。
僕「はい、これ」
満面の笑みのボク。
橋屋「こらあああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
僕「は!?」
橋屋「たったの700円だと!!!!なめとんのかゴルア!!!!」
僕「すみません!!すみません!!」
橋屋「俺の人生は、こんな価値しかないのか…」シクシク
僕「はぁ!?」
情緒不安定か!
頭おかしいんちゃうん?労働を、お金って…。
しかし大の大人を泣かしてしまった罪悪感に耐えられず倍のお金を差し出す。
橋屋「金はいらねえ、早く行けよ…」
なんなんだよこいつ…。
レバーを下げてもらった。すると橋が降りてきた。
申し訳ないと思いつつ、ここの国民は変だと感じた。
すると同時に何か事件に巻き込まれるのではないかと嫌な予感に包まれた。