82偽王国騎士団が現れた
この宿屋の看板娘のミミリアちゃんという娘さんのファンクラブに出会った。
もしかして紳士同盟みたいな集まりで、後で襲ってこないかと思って注意しつつ宿屋を出た。ついでに≪視覚察知≫≪気配察知≫≪聴覚察知≫も使ってみる。違ったようで姿はない。
「さて行きますか」
現実29日目、ギルドで任された仕事の為にまずはギルドへ向かう。何かギルドの前に場違いというか、豪華な馬車が止まっている。
「どう見ても俺の関係だよな」
ああ、急に帰りたくなった。しかし話が進まないのでギルドへ入る。
中にはいつも通りのプレイヤー達と、今まで見た事がなかった騎士の恰好をした人達が固まっている。全員銀色のの鎧に身を包み、ほとんど同じような形の装備で統一されている。
騎士でできた壁の中には上等そうな服を着た子供がちょこんと椅子の上に座っている。実際の服の良し悪しは分からないが何となくそんな気がする。
金髪碧眼の、いかにもお姫様という容姿の子供だ。座っているのと服装からお人形のようなという形容詞がぴったりくる。その後にはお世話役のメイドさんのような人たちが控えていた。
「ナントさん、良く来られました」
「こんにちは、グジラさん。依頼を受けに来ました」
グジラさんが俺の名前を言った途端周囲の視線が俺に集まる。ううう、視線が痛い。注目されるのは苦手なんですよ。
「少し宜しいか?」
騎士の塊の中から老騎士が一人進み出てきた。周りとは微妙に鎧の形が違うので、隊長かもしれない。
「私はバイアンという。貴公がナント殿でよろしいか」
「これはご丁寧に。俺がナントです」
自分から名乗って来た。礼儀正しいい人だ。騎士がらみというと名前を先に名乗った名乗らないで喧嘩が起きるイベントが普通なのに。
「貴公には「偽王国騎士団」の副団長の一人と言った方が早いかもしれない」
偽王国騎士団とは。掲示板でよく見る名前だ。王都で王国に仕える騎士プレイをやっている人たちの集まりだ。ギルド結成イベントが終わったらギルドになるらしい。初めて見た。そういえば何で偽王国騎士団と偽が付いているんだろうか。
「それでお話は何でしょうか」
普通に想像が可能だ。グジラさんのまとめた依頼を譲るか護衛だけ任せるとかだろう。
「グジラ、ギルド長より話は聞いた。ビギの村へ行くクエストを受けられたそうだな。そのクエスト、こちらに譲ってくれないか」
面倒事は嫌いなので俺としてはYesと答えたい。しかし今回のクエスト依頼はグジラさんに選択権がある。
「俺は構いませんが、グジラさんにクエストについては聞かないと。譲っても良いですか?」
「いけません」
即行で否定された。
「この依頼はさまざまに調整した末の物ですので、ナントさんが一度受託したなら変更できません」
「そこを何とかできないだろうか」
きっぱりというグジラさんにバイアンさんが食い下がる。
「王族の護衛は我々騎士の役目なのだ」
「申し訳ありませんが、今回に関しては街の中で信頼されているかどうかが問題です」
「ナント殿は王都に来たばかりと聞いている」
「ナントさんの場合は、『ビギ・セカの村の一員』の称号をお持ちです。王都ではそうでもないですが目的地であるビギの村からの信頼は厚いのです」
俺が選ばれた理由が称号だったのか。いつの間にか増えている所を見ると他にも増えているような気がするので、ビギの村でリルさんに確認してもらおう。
「それなら俺から逆に依頼を任せるような事は出来ませんか?」
俺は自分の出来ない仕事を他の人に割り振る形には出来ないかと思ってグジラさんに提案してみる。
「駄目です。彼らは王国に仕えているので、他にやって欲しいという依頼が沢山あります。ナントさんが依頼をしても優先順位で言えばそちらの方が高いのです」
王国に仕えていても依頼があるとは、わざわざ騎士に頼むなんてどんな依頼なんだろう。
「ううむう」
依頼が多いと聞いてバイアンさんが顔色を変えた。さらに難しい顔で考え込む。
「それなら、入る予定か入ったばかりの人に俺の護衛という形で一人付いていてもらうのはどうでしょう」
何だか面倒になって来たので、この案が受け入れられなくなったら終わりにしよう。
「ああ、済まない、貴公が気を使ってくれているのは分かる。ありがとう」
こういう形でお礼を言われたのは初めてだ。
「いや、実はな。我々は王都では王族の方々の護衛を中心にクエストを受けていてな。それなりにチェーンクエストもあって町のイベントも受け付けている。しかし、まだ王都のハイドルートは出てきていないのだ」
そういえばどこかの掲示板で最低6大都市と王都にハイドルートがあるんじゃないかという推論を出していたような。俺は偶然2か所も発見に関わったが特別なアイテムもあったし見つけたい人は多い。王都で王族関係以外にあるとすれば神殿関係か?あの神官王に期待しておこう。
「今回、我々が全く関わっていなかった場所から王族が動くというイベントが起こったので、是非とも一枚かんでおきたいのだが」
ちらりとバイアンさんは俺を見た。
「どうだ、ナント殿、良かったら一時的にでも我々のギルドに入らないか?もちろんこの依頼が終わったら抜けてもいい。騎士団の予算でアイテムやセンスを買っても構わない」
「いやそれは流石に悪いでしょう。こっちにメリットがありすぎる。それに俺は弟にギルドに入るように言われていますから、ギルド結成イベントが始まったらレンジに行かないといけません」
何か最近弟という言い訳が便利になって来た。俺の予算は現在は十分にある。その上でもし騎士団の金を自由に使っていいと言われると欲しいセンスを全部買ってしまいたくなるのは人の業です。騎士団というぐらいだから資金も潤沢だろう。
「グジラさん、さっき言ったこういう依頼方法は可能ですか」
「ナントさんが良いなら大丈夫です。こちらの書類に記入お願いします」
書類というのは現実も仮想も変わらないようだ。紙こそ羊皮紙か何かのようだが書くことは基本同じだ。
「…依頼料。グジラさん、依頼料って相場はいくらですか?」
王族の護衛がそんなに安い訳はない。
「ちょっと待った。その依頼料だが、わざわざ関わらせてもらうのだから請求自体はこちらに回してくれ」
バイアンさんが俺の言葉を遮った。
「そうですか?それならそうしますよ?」
グジラさんに書類を手渡す。ちらりと見えた請求額は1000デンと安いのか高いのか分からない。
「王族の護衛にしては安くないか?」
請求書を受け取ったバイアンさんも同じ意見の様だ。
「今回は、ビギの村に行くためにまとめましたから、多少安くなります。王族でも無駄遣いはない方が良いという事です」
グジラさんがバイアンさんに答える。
「そんな物か。それでは、こちらから出る護衛は黒天狗、君で良いか?」
「イエス、サー」
騎士の集団からプレイヤーなのだろう騎士が出てきた。金髪でいかにもな恰好をしている、長い槍(スピアの方)を持った男性だ。
「それでは、よろしくお願いする」
何か騎士というか、軍人の様に列をなして騎士達が出て行った。
「知っているかもしれませんが、ナントです。よろしくお願いします」
「あ、別にいいよ堅苦しいの嫌いだから。黒天狗っていう。よろしく」
黒天狗さんは意外と軽い感じの人だった。
「ああそうだ、王女様にも挨拶しよう」
王族へってどう挨拶すればいいんだろう。取りあえず子供だから目線を合わせよう。俺は片膝をついて王女様の前に来る。
「護衛任務を受けましたナントと言います。ビギの村までよろしくお願いします」
「うむ、よろしゅうな」
何か子供としては言葉がおかしいような気がする。王族言葉何だか老人言葉何だか混ざっているような。
「NPCに挨拶するのか」
「何かおかしいですか?」
王女に挨拶したのを黒天狗さんに珍しがられた。
「いや、NPC何だから勝手にイベントは進むだろうに」
「そうですね、ある意味現実に近いから、やっておかないと現実で挨拶するのを忘れそうなので」
俺はわざわざ現実と区別するのも面倒だし挨拶するのは悪い事でもないので普通に挨拶をしている。
「そんなもんか」
「何を話しておるのかのう」
「空旅人は彼らにしか分からない符牒のような会話をすることが多いのです。王女様もお気になさらず」
俺達の会話は筒抜けだったようだ。王女様は分かっていないようだがグジラさんは分かっているような気がする。今思ったが信頼度って、こういうので上下していそうだ。今度からもして行こう。
「それで、一緒に行くのは王女様だけですか」
「わたくし達が一緒に参ります」
王女の背後にいたメイドさんが前に出てきた。おおう、メイドとは凄いな。メイド喫茶に行く趣味がないので実物を見るのは初めてだ。
紺色の服に白いエプロンで頭に白い帽子をかぶったメイドさんが5人出てきた。
「エーナです」
「ビーナです」
「シーナです」
「ディーナです」
「イーナです」
「あ、これはどうも。ナントと言います」
髪の色や長さなど含め色々と違うのになぜか全く同じ動作で動いているせいか多重分身でも見ているような気分になった。
「ところで、名前が見事に並んでますが、親戚なんですか?」
俺が気になった事をメイドさんに聞いてみる。
「偽名です」
はっきりと言われた。偽名は偽名で良いけれど何なんだそのいかにもやってやったぜ、みたいな笑顔を向けてくるのは。何か専門用語があったと思うけれど忘れた。
メイドさんのドヤ顔は置いておいて、さっそくビギの村へ出発する。ギルドの表に出ると最初に会った豪華な馬車はなくなっていた。そこへ普通の箱型馬車がやってくる。
「あの馬車で行くんですか?」
「そうです。貴方は御者台に乗って下さい」
「黒天狗さんはどうします?」
「俺は馬が居るから良いよ」
メイドさんに言われた場所は二人乗り、御者さんが既にいるので俺しか座れない。黒天狗さんに話を振れば見事な白馬を連れて来た。
「立派な馬ですね」
「ペット化せずにイベントで手に入れた物だから戦闘でも使える」
黒天狗さんは白馬の首を撫でて鞍へ乗る。
今考えれば豪華な馬車は盗賊に襲われるテンプレだった。
「やっぱり豪華な馬車というのは狙われますか」
「そりゃそうだ、イベントとはいえうちが噛んでるから襲撃イベントの可能性を下げる。β版では襲撃があっても豪華な馬車よりも相手が弱いってデータがあるしな」
すると偽王国騎士団が馬車を用意したんだな。襲われる可能性が少なくなったのは嬉しいが少し残念
だ、王族の馬車のソファに座ってみたかった。
「それでは出発しましょう」
俺が御者台に座るといつの間にか乗り込んでいた王女様とメイドさん達の掛け声で馬車が進む。
「ところで王女様は何故ビギの村に行くんですか?」
道中暇という事もあって隣の御者の男性に話しかけてみる。
「さあ、私にはわかりません」
軽い世間話のつもりったんですが、拒否されました。硬い表情で前しか見ていない、真面目に操縦している御者さんに悪い事をした気分になる。
「大したことはないのう、村長の所に生まれた子供が1歳になったからお祝いに行くだけじゃ」
馬車の中と御者台の間の窓を開けて、中から王女様が教えてくれた。
「姫様、空旅人に話などしてはいけません」
「退屈じゃ。これくらいよかろう。お主は空旅人なので知らないだろうが、赤ん坊は死にやすいからのう、一年という区切りまで無事に生きているからお祝いするのじゃ」
「ああ、七五三みたいな」
七五三は日本の行事の中では理由がはっきりしている。昔は衛生、貧困、事故、原因はどれであっても死ぬ子供が多かったから、生き残った子供が無事に生きられるように、ここまで生かしておいてくれてありがとうと言う願いと感謝の行事だ。今でも子供に死んでほしくないからお参りする。それと同じだろう。
まだ治癒魔術は見つかっていないけれどこういうお祝いがあるなら生きるために怪我、病気用の魔術もあると思う。
「しちごさんとはなんじゃ?」
王女様に逆に聞かれた。簡単に説明する。
「空旅人にも似た行事があったのは驚きじゃ」
「どこでも似たような行事はある物だと思っています」
子供には死んでほしくないと思う物だから。
「そういえばジュリアが弟が出来たから村長は弟が継ぐと言って一時期落ち込んでましたが、村長は男が代々継いでいるんですか?」
俺は何となく思いついたことを口にした。
「何じゃ、ジュリアと友達なのか?」
「時々話すぐらいです」
ジュリアは知り合いの子供の中では親しい方に入る。
「別に決まってないのう。女村長は普通にいるの。例えば、今の村長の母親が村長だったし、姉が村長になる予定だったけど嫁ぐから今の村長になったのう。なんでも今の村長は戦士にしかなれないとおばあ様が言ってたのう」
この子の口調はおばあさんの口調が移った物か?そして村長、その言われ方だと脳筋だと思われてたんだな。
「それにしてもジュリアが気にしていたのか。ちゃんとそういう事はないと言ってやらないとのう」
「王女様はジュリアと友達なんですか」
「そうじゃ。ジュリアとは一番の友達じゃ」
こちらはメイドさんのドヤ顔ではなく普通に良い笑顔で王女様が笑う。
「そうですね、俺より頼りになる空旅人の生産職の人が居まして、その人に良くくっついて遊んでたし、魔術師になりたいと言っていましたからもう大丈夫と思います」
リルさんの方が一緒に居るから友達というならあっちだな。もう気にしていない事をあんまり突かれるのは悪いと思うからフォローしておこう。
「良くNPCと話す話題があるモンだ」
黒天狗さんが馬を寄せてきた。
「話しかけれれば話しますよ」
ぼっちやっていると人と会話したくなるので結構話すとは思います。そんな事を言いながら黒天狗さんが俺に耳打ちしてくる。
「盗賊の反応だ。来るかもしれない。気をつけろ」
黒天狗さんの感知系センスに何か引っかかった様だ。俺も≪視覚察知≫≪気配察知≫を発動して確認を取ろうとする。見事に分からなかった。職業まで分かるのはやっぱりプレイヤースキルという物だろう。
俺の眼には≪視覚察知≫には光の点にしか見えないし、≪気配察知≫はまだどれが盗賊の気配でどれが一般人の気配なのか分からない。うぞうぞと動いているこれは恐らく盗賊だと思う。その周囲に小動物まで蠢いているので余計に分からなくなっているという状況だ。
「姫様、中へ」
メイドさんも気付いたようで窓が閉められる。
「俺がひとっ走り言ってカタをつけてくる。もし別にモンスターが来たら頼むぜ」
黒天狗さんが声と共に盗賊の居るらしい茂みへ突撃していく。
「モンスターって、俺は戦いは苦手なんですが」
いっその事亀の様に馬車ごと「タートル・ガード」で覆って籠ってやろうか。幸いにも俺は戦闘にならず、3人を縛っている黒天狗さんが居る茂みまで馬車が進んだ。
「早いですね」
「このくらいならすぐに終わる、それよりも、少し尋問しよう」
「尋問ですか」
戻ってきた黒天狗さんは縄で縛っている盗賊を引っ張る。
「何も話すことなんてない!」
「殺すなら殺せ!」
「冤罪だ、早く放せ~!」
喚いている男たちの姿を見る。いかにもな悪人顔だ。もしかしたら顔は関係ないかもしれない。しかし武装して隠れているのは怪しいとしか言えない。
「お前達、何故俺達の馬車を襲おうとした?」
剣を抜いて首筋をつつく黒天狗さんは頼もしい。
「姫様、見てはいけません」
「何でじゃ」
あまり子供に見せたくないのは俺も賛成する。
「面倒なので、ここでこの3人は殺してしまいましょう。どうせ後から敵が出てくるだろうから」
早めに済ませようと意見を言ったところ何か物凄く見られた。何かおかしかったかな?イベントなんだから敵が出るのは確実だろうし、それなら子供に関わらせないよう早めに済ませたい。
「殺すって、嘘だよな」
「え、殺されないと思ってたんですか?」
盗賊はこの場で殺すか街まで行って官憲に渡すかというのが普通の対応なので、早く済ませるなら殺したほうが早い。現実なら警察に突き出す方を選ぶだろうが、これはゲームなので早めに終わらせる方を俺は選ぶ。さっさとするために刀を抜く。
「意外と怖い事考えてるんだな」
何故か黒天狗さんに感心された。黒天狗さんが離れた所に盗賊を連れて行って何か話している。盗賊は解放された。転がるように逃げていく。あ、文字通り転がった。
「何か聞けましたか?」
「ああ、魔術師が向こうで近くの盗賊を雇って待ち構えているらしい。こりゃあ骨の折れる仕事だな」
黒天狗さん一人で大丈夫だろうか。俺が戦力になるというのは当てにならない。
「それにしても相手を脅かすのがうまいな。あいつら、本気で殺されると思ってたぞ」
何か俺は本気だったというのが言いにくい。よし、黙って置いて誤魔化そう。
「対処方法は?」
「さて、これが王国騎士団が仲間に居るならこのまま普通に進むんだが、何しろあんた一人と護衛対象がある」
馬車の方を見ると横の窓からメイドさんの顔が見えた。よし。
「ちょっとメイドさん達に戦闘に出られるかどうかを聞いてきます」
「え、ちょっと」
俺は黒天狗さんに言って馬車の扉を叩く。
「すいません、少しお話したい事があります」
窓からメイドさんが顔を出した。いや俺かどうかを確かめたのかもしれない。
「何の御用ですか?」
メイドさんの名前は誰だったか?さっきのイイ顔の方しか記憶にない。
「今盗賊を捕まえました。その情報から、魔術師と近辺の盗賊だか山賊だかが待ち構えているそうです。どうします?このまま引き返しますか?」
その場合クエスト失敗になるかもしれない、俺は別に構わない。王女御一行を無事に返すのが一番と思うので提案してみる。
「魔術師ですか」
「食い詰めた貧乏魔術士か空旅人の可能性もありますが、普通盗賊が魔術師と一緒というのはただ単に挨拶するだけの話じゃないと思います。それが王家の秘事に関わるとかそういう話ではなく、俺と黒天狗さんでは危ないからいったん戻った方が良い」
「嫌じゃ。今日会いに行くんじゃ。次になったら私が担当で無くなるかもしれないからのう」
王女様が俺の説明に割り込んできた。王女様の役割は担当制だったのか。
「それだとはっきり言って手が足りません。攻撃はともかく、守りはメイドの皆さんに任せる事になります。俺は偽王国騎士団を中心に、新しく独立した依頼で動くのが一番だと思います」
メイドさんは俺を見る。王女様はメイドさんを見る。
「分かりました、それでは、私達が護衛を引き受けます。お二人で敵を殲滅、捕縛をお願いします」
メイドさんもうるうると目をうるわせる王女様に負けたかな。
「NPCに頼むって、凄いな」
「そうですか?言葉が通じるようになってるなら話は出来るでしょう」
黒天狗さんがやって来る。そんなにNPCと会話して頼みごとをするのが珍しいのか。
「黒天狗さんも出来ます、簡単ですよ」
「いや、俺は効率を考えて偽王国騎士団に入ったから、そういうのは別の人に任せてる」
黒天狗さんは効率重視プレイヤーなのか。効率重視なら大きなギルドに入るのは確実だな。
俺?俺は自分の気分と約束をメインにしたプレイです。




