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22番外編 図書館初心者用書籍より

 むかしむかし、ヘキサワンと呼ばれる世界がありました。その世界は、最初一人の神様が作った世界でした。


 その神様は、たった一人世界が生まれる前の場所に来ると、話し相手が欲しくなり世界を作り出しました。そこからいつか神様の友達になってくれる存在が生まれてくることを祈って。世界を作るのは神様でも大変です。自分の住む場所を、太陽を、世界作り、世界をより良い世界にする超人という人間の御先祖を作った後神様は疲れて眠ってしまいました。


 次に目が覚めて見た光景は、神様の知らない物でした。鉄でできた塔、鉄でできた馬、そして金属製の人間が街を作って歩いていました。

 神様は驚いて話を聞こうとすると。金属の巨人が現れて神様に攻撃してきました。神様が一瞬でその巨人を倒すと、次に住民たちが炎に包まれて突っ込んできました。

 神様は平気でしたが、すべての住人が消えた後調べてみると、彼らは別の神様の世界で生まれ、自分たちの世界を求めて旅立った種族でした。機械の体のように見えるので機人と呼ばれた種族です。神様は生まれていない状態だった者達を封印して、世界が復元した後に話をしようと思っていました。そして戦いと驚きで疲れたので眠りにつきました。


 目が覚めた神様はまた驚きました。白亜の塔が立ち並び、人々は魔法で巨大な岩を動かし、海を割り、空に大陸を浮かべていました。

 神様はその中なら友達になってくれる人がいるかもしれないと、何人かの強い魔法使いに声をかけました。しかし魔法使いたちは自分たちの研究に忙しくて話を聞いてくれません。

 そうこうしているうちに神様の目の前で魔法使いたちは誰が一番うまく魔術を使えるのか争いを始め、魔法が世界を覆い尽くして消えていきました。神様に出来たのは子供たちを守り、封印する事で生きながらえさせることでした。

 神様は子供たちに平和な世界を見せようと頑張って世界を修復し、疲れてしまったので眠りにつきました。


 次の目覚めは神様にとってとても嬉しい物でした。神様に友達が出来たのです。神様が修復を終え、長い年月のたった世界に降り立つと、世界にある大陸が命を持ち、海が命を持ち、空が命を持っていました。神様は大陸、海、空に話しかけて友達になってもらいました。ただ、封印している機人、魔法使いの子供たちを世界に出していいかと言われると駄目と言われたので子供たちは封されたままでした。

 この時が神様にとって一番楽しい時だったかもしれません、何故なら、どこからか月が飛んできて、世界とぶつかったのです。世界は混乱し、崩れ、神様の友達は消えてしまいました。神様はとても悲しんで、月を切り離して世界を修復しましたがもう大地も海も空も話しかけてはくれませんでした。神様は傷が癒えてくれることを願って、再び眠りにつきました。この後、この神様は目覚めていません。また大地と空と海が話しかけてくれることを夢見て眠っています。


 神様が眠りについた後、空と海と大地の心、魂、精神、力、そんな物は何度もまじりあいながら新しい姿を形作っていきました。

 そして、とうとう私達の知る神々、天海地の6柱の神が生まれたのです。


 天空から気候を司り、旅を続ける男神、マルド様

 天空に住まう空の女神、魔術を極めたアスト様。

 大地奥深くに眠る豊穣神、森に恵与えるケレア様。

 大地より現れて鋼の技を振るう鍛冶の技術神にして武神、アレール様。

 深い海より深い冥府に居を置くヤマス様。

 海を海流を水を支配する女神ティラーン様


 神々は世界を巡り、親である天海地から得た記憶で眠った神様を探しましたが、どこにもいません。眠ってしまったのか、旅立ってしまったのか分からずに、せめてこの世界を直してくれたお礼にこの世界を豊かにしようとしました。

 神々はまずすべての人間の始まり、今の人間より優れた超人、封印されていた機人と魔法使いの子供達も開放し、世界を豊かに、楽しくするように願いました。

 その後、長い年月が過ぎ、超人はその姿を変えていきました。神々を崇めていたので、その力、その助けになるように姿を変えていったのです。


 水の中でティラーン様に仕えた超人は足が魚の尻尾のようになり、人魚になりました。

 鉱山でアレール様に鍛冶を教わった超人はドワーフになりました。

 ケレア様と森で働いていた超人はエルフになりました。

 アスト様と一緒に空の旅を続けた超人は翼人になりました。

 超人だけではありません、動物たちや龍や妖精も、神々の助けをしてその姿を変えていく者が居ました。


 そして今という。世界があります。エルフやドワーフなどがいるこの世界に、新しく空旅人という人間とそっくりな種族が現れました。

 体は人間と変わらない空旅人ですが、どこから来たのか分かりません。その最大の特徴は、死んでも生き返るという事です。それが神の守護だと言われています。


 もしかしたら、太陽で眠っている神様の夢から落ちてきた人間なのかもしれません。


 王都図書館の絵本、神様物語より




「次はレンジだな。博打の町レンジとか呼ばれてるなでも、別に博打の街じゃないんだよ」


 レンジという町は、荒野のど真ん中に出来た街だ。何もないからレンジの六大ダンジョンがなけりゃあどうしてここに街を作ったのかという感じがするな。でも元々ここはそれなりに繁栄してた街の上に作られたという話で、遺跡が多い。そして荒野で何もないからこそ何かを作ろうと自由ってわけで、コロシアムやカジノを作って客を呼んでいる訳だ。確かにカジノがあるけども同時に芸術家が多くて、ちょっと離れた所では芸術家が作った芸術作品が固まったりしている。まあそんな所に固まってるのは芸術家って言っても卵の作品ばっかだけどな。北に行けば砂漠が広がって、砂漠ならではの素材も採れるし、海にも結構近いので運河を作って引いている。だから思ったよりは不便じゃない。町は基本オアシスに作られるという砂漠の街の通常通り、近くに水源のオアシスが2つ3つあるしな。兵士を常駐させてそれは厳戒態勢だ。近寄ろうとはするなよ?


 この街でもう一つ重要なのは、行商の中心部、商業中心の街だって事だ。この街に領主はいない。その時力のある10の分野の商人が代表者を出して、そこからさらに代表者が出て街の治政を担っている。金があれば代表者になるのは簡単だから、別の地域を領土にする貴族が代表者になってた時もあるな。


 行商はそんなに名物がないからやるもんだって言うけど、実はこの街には他にはない名物がある。謎の行商人たちさ。謎の行商人というのも何だから、龍の行商人と呼ばれている時もある。そう、扱っている素材がドラゴンの素材何だ。


 ドラゴンは今の所時々ダンジョンのボスとして出てくる亜種ドラゴンのデミドラゴンが出てくるのが精々って所なのに、どうしてか、どうやってかドラゴンの素材を売買してるんだ。物が物だけに売れるのはあっという間。レンジの中だけで売れてしまって、後は普通の行商人として国を巡る。ところが帰ってくる頃にはやっぱりドラゴンの素材とかまだ手に入らないはずの別の国の素材を手に入れて来るんだ。早くドラゴン素材を手に入れたい商人や戦士はレンジに本拠を置くし、物流もレンジにいろんなところからの素材が流れ込んでくる。砂漠を少し挟んでいるけど海に近いのもあって海運で物を運ぶこともあるな。だから商業の街とも言えるんだ。


 とはいえ、大元は荒野の街だから食べ物とかが手に入りにくいのがあって、物価は高いんだ。その分商業の街らしく香辛料とかは手に入りやすいらしく値段は高くても香辛料の多いカレーなんかが有名だな。あと植物から作った酒もここだけ物だ。何、飲めない?それは人生の半分を損してるぞ。

 この街は商業の街だから警備も行き届いている。とはいっても最初からこうだったわけじゃあない。何しろ、さっきも言ったけど繁栄していた街の上に出来たと言ったよな。この街が何で滅びたかっていえば、ドラゴンに襲われたんだよ。


 街の歴史っていうほど大したことでもないが、まずこの街の基礎になってる街、めんどいな、古い町でいいや、古い町が出来た頃はここらへんも荒野じゃなくて普通に草原だったらしい。田畑が作られて結構繁栄していた訳だが、ある時ここの、向こう、今は砂漠だった場所に黄金が取れる事が分かってね、一気にゴールド・ラッシュが起こって大繁栄したんだ。問題は、その頃まだドラゴンがそこら辺を飛んでいるような時代で、ドラゴンと言えば黄金を集めるとか言うだろう。ドラゴンに取られてたまるかってんで、古い町の領主が金を出して昔の空旅人を含めていろんな奴がドラゴン狩りに精を出したんだ。


 ところが、ドラゴンにも種類が居てな、知恵がないデミドラゴンやレッサードラゴンならまだしも、知恵がある上に国みたいな物を作ってた上位の龍の子供を間違って殺してしまった。これが悪かった。それまでドラゴンを殺しまくってたのを知っていたドラゴンたちはついに自分たちの種族にも手を出し始めたかと先に手を出したのはこっちだからと大軍勢で攻めて来たんだ。古い町が滅んで、草原だったのが砂漠になるのもあっという間だった。


 今北の方には竜見塔って塔があるんだ。あれはまたドラゴンが来ないように見張りの塔として建てられた場所さ。今でも時々、デミドラゴンやレッサードラゴンが来るらしい。その時は塔と言っても砦何だけど、ここの兵士たちが食い止めるって訳だ。食い止めるだけで倒せるかどうかはドラゴンの強さにもよるから、ドラゴン素材が取れるかというと、やってみなけりゃわからないという事だ。だから安定して定期的にドラゴン素材を持ってくる竜の行商人がもてはやされるのさ。


 古い町がほどんだ後、来るのはドラゴンの鱗の欠片でも落ちていないか探しに来るようなヤツばっかりだったんだけど、それが変わったのはやっぱり竜の行商人が現れてからだな。ドラゴン素材が手に入るって事はそれだけ凄い事らしい。素材を真っ先に手に入れようと、商人が常駐し、兵が常駐し、町が出来、町を再生し、として今の状態になった訳だ。


 何、行商人の跡を追いかけたらドラゴン素材の場所が分かるんじゃないかって?やめとけやめとけ。何人もそう考えて追いかけた奴がいるが、誰も途中で見失って分からなくなってるのさ。場合によっては死んじまった奴もいる。それに、途中で襲おうとした盗賊もいたが全部返り討ちだ。到底かなうもんじゃあない。


 どうやったらドラゴン素材を買えるのかって?そりゃまず第一は竜の行商人についていく事だな。竜の商人たちは決まった市場、決まった街に止まって店を開くから、その時に手に入れればいい。ただし高いぞ。鱗の欠片一枚でフルプレートの全身鎧を買えるくらいだ。次に竜の商人から買ったやつから手に入れる方法だ。カジノの商品になったりもしてるから、これが普通に手に入れる方法かな。最後が竜の商人の護衛になる事だ。とはいってもこれが一番難しいかもしれない。何しろ無茶苦茶強い竜の商人たちは別に護衛なんて必要としないんだから。ただ、何かの事情で竜の商人の護衛になった冒険者が、報酬にドラゴンの素材を貰ったって話はあるな。素材のランクやら名前やらは分かってないがね。


酔っ払い親父の王国一周回想録より


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