110ダンジョンに入ります
誤字脱字、訂正しました。ありがとうございます。
ログアウトして休憩、再びログインする。
小人族の村を出て何をしようというと鍛冶の事である。攻撃力を増やすためとはいえ同時に剣と盾ぐらいは作りたいのでその準備をしなくてはいけない。
まずは神殿に行ってセンスを交換する。掲示板で有名になってた≪精神才能≫が俺にもついている。どうせなのでこれを鍛えようと魔術の一つにこれを加えておく。するとセンス構成はこうなる。
戦闘センス:≪精神才能≫≪盾術≫≪魔術≫≪逃走≫≪杖≫≪気配察知≫
予備センス:≪水才能≫≪土才能≫≪雷才能≫≪隠蔽≫≪方向感覚≫≪命中≫
生産センス:≪採取≫≪採掘≫≪鍛冶≫≪細工≫≪サバイバル≫≪解体≫
「そして道に迷った」
入り口から神殿までと入り口からギルドまでは覚えているが神殿からギルドまでは覚えてなかった。普通に分かる道を通った方がよかったか。それでも少し時間がかかったがギルドにたどり着く。
「ギルドに来たまではいいんだが」
まずは鉱石ということで、六大ダンジョンに挑戦する事にする。鉱物が採れるのは石と戦いのダンジョンと呼ばれている。六大ダンジョンに行くためにはギルドから常に出ているクエストを引き受ければいい。
「クエストボードにはこれしかないな」
『採取依頼 依頼者:ビフロスト王国
鉄鉱石20個 推奨ランクG
報酬:300デン
コメント:依頼数を超えた場合数に応じて報酬を出します』
国が依頼主になっている。採取がセンスの中にあるから楽なのか?それとも採掘のセンスが必要なのか?グジラさんに聞いてみよう。
「すいません、依頼を受けたいんですが」
「はい、どうぞ」
グジラさんの列もそれなりに人が並んでいた。それでも少ないので俺はグジラさんの窓口に並ぶ。
「これは鉱石採取の依頼ですね、ナントさんは≪採取≫や≪採掘≫を持っていますか?」
「持っています」
≪採取≫は最初選んだ時に、≪採掘≫はビギの裏山でピッケルを振った時に付いた。有効化させるのは今回が初めてなわけです。
「中の敵は固い相手ばかりです。≪鎚≫や≪斧≫のセンスは持っていますか?」
「魔術で何とかしてみようと思っています」
メインウェポンを弓から変えないのだから魔術に頼るしかない。
「分かりました。大丈夫そうですから依頼を通します」
「ありがとうございます。ところで、ダンジョンに行くのは初めてなんですが、どうやって行ったらいいでしょうか」
依頼を受けたら勝手に移動してくれるなら楽でいい。
「ダンジョンはあちらの方に行くとあるダンジョン直結のワープ魔法陣に乗れば自動で運んでくれます。これはおせっかいですが、ダンジョン内の帰還用の魔法陣を見つけたら、まずはその周りで戦うことをお勧めします」
「なんでですか?」
「初めてのダンジョンだと色々と足りないこともあるだろうからです。初めくらいは安全第一でも別に問題ありません」
「そうですか、ありがとうございます。後、ダンジョンのモンスターが載っている本はありますか?」
「少々お待ちを…、こちらです」
渡された本を見る。出てくる敵は
リゴブリン・ソルジャー
リゴブリン・ソーサラー
メタル・スネイル
ダガー・ドック
アイシクル・シェル
ロック・ボール
目的は鉱石の殻をもつというカタツムリ、メタル・スネイルだが、ロック・ボ-ルというダンゴムシは転がってくるしアイシクル・シェルという貝は天井にぶら下がっていて落ちてくるし結構罠っぽいところも多い。
安全第一は俺のモットーの一つだ。さて、鉱石モンスター狩りに初ダンジョンに出発だ。
魔法陣にも列ができている。大体はパーティで挑んでいるようだ。
「盗賊は居ないか、盗賊」
「タンク職いませんかー」
「前衛やります、大剣剣士ですよ~」
「魔術師利用はありませんか」
ソロでやる人、野良パーティを組もうという人それぞれだ。列の周りで声が飛び交っている。
「そこの兄さん、ソロかい?危険だな、手伝ってやるよ」
俺が指名される場合もある。
「いえ、今日は初めての攻略でして、行って様子見て帰るだけなんです」
「なんだ初心者か」
俺の言葉に興味をなくして戦士らしいプレイヤーが離れていった。
「おい、兄ちゃん、生産者かい」
今度は別の相手から声がかかった。
「生産することを決めたという程度ですね」
鍛冶をやることを決めています。今度声をかけてきたのはドワーフでした。暇だから世間話でもしようというのかな?
「見たところ魔術師だから薬師になるのかい」
「いえ、鍛冶をやって攻撃力を上げようかと」
ドワーフはえっと声を出して驚く。
「片手間に鍛冶なんてやらない方がいいぞ」
真面目に忠告しているのは分かる。
「片手間というか、なんでもやってみたいというのが本音ですね。やって駄目だったら別の事を考えます」
実際鍛冶をすると攻撃力が上がるというのは事実ではあるが、そこまで言うほど上がる訳でもない。金属を叩くのが攻撃力判定なので鍛冶の腕が上がると上がっていくというのが正しい。せっかくのゲームなので生産もしてみたいという俺のプレイの仕方がこうなだけだ。
「中途半端になりそうだがな」
「別に廃人プレイするほどの時間も金もないですし、エンジョイプレイヤーには十分なんですよ」
話していたら魔法陣の順番が来た。
「それではお先に失礼します」
「ああ、悪かったな」
ドワーフのプレイヤーと別れて一人で魔法陣に乗る。一瞬白い光が全身を包んだかと思ったら次の瞬間にはどこかの洞窟にいた。松明が左右に並んで灯されているので物は見える。
この洞窟が石と戦いのダンジョンか。いかにもそれっぽい。ここで出てくる敵が鉱石を落とすのと所々に採掘ポイントがあってそこから採掘できるという話だ。気合を入れていくぞ。
≪精神才能≫から覚える魔術はマインド・プロテクトという精神異常を防ぐものが第一番目だ。これは常にかけておいて熟練度上げを狙うとして後は普段通りでいいだろう。
第一歩を踏み出した。鉱山ダンジョンというあだ名がついていただけに見た目はどう見ても洞窟だ。
何か壁が光って見える。これが採掘ポイントだろう。まだ残っていた錆びた鶴嘴で掘ってみる。出たのは鉄、銅、銅と鉱石が出た。石が出ないだけビギの裏山よりは良いと思うが、情報では鉄鉱石が基本的に採れるとあったんだが。やっぱり錆びた鶴嘴が悪いのか。それとも最初の方だからか。錆びた鶴嘴は壊れたので後は敵を倒してドロップ品でアイテムを得るしかない。
後で分かった事だがドロップ品を細分化、増量化するセンスが≪解体≫で、採取や採掘を増量するのはまた別に≪発見≫というセンスが必要だった。細かいところに気づかないといけないということだろうか。≪解体≫で全部できると思っていいたので気づくのが遅れた。
基本的にこのダンジョンは一階が一本道で持ってきた≪気配察知≫の練習にも丁度いい。先に敵がいるようだ。いつもなら広い草原なので遠くから攻撃という形だがここは岩なので隠れやすいので奇襲をかけてみよう。こっそりと岩に隠れて近づいていく。見えた。
『リゴブリン・ソルジャー(剣)』
『リゴブリン・ソルジャー(斧)』
一匹ならよかったけど2匹いた。奇襲としては魔術でやるしかない。
「ストーン・ボール」
普通に倒せた。もらったアイテムは
リゴブリンの右耳×2
鉄鉱石×2
これだけだ。普通だな。リゴブリンからも鉄鉱石を採れるようなので目的のモンスター以外も狙っても鉱石は大丈夫なようだ。
「あれ、モンスターがいない」
察知したモンスターがいないので隠れながら反応があった場所を探す。何もない。一歩、踏み出してみた途端上から何か落ちてきた。
「おのっ」
ドスンと音を立てて俺の目の前に刺さったのは鍾乳石を殻にした生き物だった。
「あ、アイシクル・シェルか。パッと見じゃあ分からないな」
一撃では死なないと思うが避けたのは偶然だ。ここに1匹いるということは残りも上か。隠れたまま上を見る。よく分からないが氷柱上の石筍が何本も出ている。
「戦って大丈夫かな」
試しにエレクトロ・フローの呪文を上に向かって放ってみる。しびれたのか衝撃に反応したのか、石筍に擬態していたアイシクル・シェルが全部落ちてきた。
魔術でとどめを刺す。金属の敵だから雷属性を使って戦おうとしていたけれどここは土属性っぽい敵なのか?土なら水が効きそうだと思って≪水才能≫はセットしてある。色々試してみるしかないか。




