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100/135

100小人の村は消えました

 100で切りがよいかと編集。

 小人の村に着きました。いつものパターンならユウリとどこかで会うと思っていたのに会わなかった。それどころではない。村が無人だ。


「何があった?」


 マリー・セレスト号事件ならぬ小人の村事件か?

 人だけいない形で、切り株の家、茸の家がさっきまで生活していたままの状態だ。店は開いたままで、食事が表に出されている家もあった。ちなみに普通に雑貨屋があった。武器屋と機械仕掛けの何かを売っている店もある。もっとよく見物していればよかった。

 それはそれとして村長の家に向かう。これがゲームだから俺は平気だが、もし現実なら110番して慌てて何かしでかすに違いない。

 村長の家の隣に何か見た事のある存在があった。


「あれ、お前、サユリじゃないか?」

「くるっぽー」


 俺がペット化してユウリに渡した鳩である。俺を覚えていたようで嘴で突かれた。


「お前が居るという事は、最低ユウリはいるのかな」


 村長の家をノックする。


「どうぞ」


 村長の声が聞こえた。村長はいるようだ。すると村人が居なくなったのは何かから逃げたのか?


「お久しぶりです」

「ああ、久しぶりだな、ナント。何か用か?」


 村長は椅子に深く座り、動こうとしない。


「俺は説明が下手何で、分からない事は聞いて下さい。まず、小人族の事がばれました」

「何?」


 村長の顔が険しくなる。


「俺とユウリの映像…」


 俺は一瞬止まった。ここはファンタジーな世界だからどう説明するか悩むな。


「俺とユウリの姿が、空旅人が神様から見せられる幻の一種で皆に公開されました。俺は顔を隠されていたのですが、鎧を作った職人さんから俺じゃないかという話になって。どうしようかとここに聞きに来ました」


 CM映像をどう説明したら分からないのでこんな風な説明になる。


「ナント、お前はまだ小人族の事を説明してはいないんだな」

「ばれてると思いますけど秘密は秘密のままにしてくれるタイプの人達がいるので、突っ込まれないだけですね」


 村長の言葉に俺は補足を入れる。


「そうか、お前はまだ言っていないんだな」

「言ってはいないですね。珍しい商品があったら買うぞとは言われました」


 サンドマンさんに言われた。リルさんもクロココの実のジュースの時に欲しいような事を言っていたし、商品はあるというべきなのか?


「いらっしゃい。お茶がどうぞ」

「あ、ユウリ、こんにちは」

「ナントが来るなんてね」


 何か俺が来ることで何かあったような言い方だ。


「うむ、ナントなら話しても良いだろう。実は、神様から神託があってな。この村の存在がばれたという神託だ」


 小人族に神官は見なかったが存在していたのか?そして神様は運営かどうか知らないが何でばれた事を話すんだ?


「小人族というのは、来たるべき時まで出来るだけ存在が知られないように暮らしている。例外として、善良な空旅人だけは良いんだ」

「お人よしでも約束は守るからね、ナントは」


 村長の説明をユウリがまぜっかえす。


「その時は今じゃないんですね」

「そうなる。そこで、誰か存在がばれる事を教えにくる者がいるからその後隠れようとなった」

「俺がばれたのを説明しにくる人間ですか」


 神様は変な神託を出しているな。そして約束としてのばらすばらさないはばらしても意味のないという話に変わるのか。


「ナントが嘘を言わず、また我々の事を話していないのは魔術で分かった。ナントには新しく村を作る場所を教えよう」


 村ってそんなに簡単に新しく作れるのか。何か見てみたいな。俺は見物したいと思ったが同時に面倒事回避の方法を思いついた。


「いいえ、教えてもらわなくても良いです」

「何でよ。遊びに来ないの?」


 俺が村の場所を教えてもらうのを拒否するとユウリが突っ込んでくる。


「俺が小人の村を知っているとばれているようなので、それなら知らない方が良い。知らないなら逃げられたで終わりますから」

「そうか、それならこちらからは無理にとは言わないが」


 逃げられたと言って話を終わらせることが出来る。俺はそちらの方を選んだ。


「もしまた小人族とあったら案内させてくれ。それなら良いだろう」

「それは喜んで」


 でも俺は王都に籠る予定だからあまり会いそうにない。


「さて、話は済んだ。後は村長として村を消し去るのだけだ」

「村ってそんなに簡単に消し去れるんですか」


 俺から間抜けな声が出た。


「残っていたのはそのためだからな。村長用の魔術だ」

「村長が残っていたのはその為として、ユウリは何で残ってたんだ」


 俺はユウリに疑問をぶつける。


「あのね、村長が村を消した後、皆と合流しなければいけないでしょ。サユリを使って新しい村に行くのよ」

「ああ、成程」


 サユリもすっかり村になじんだようで何よりだ。


「それではやるかな」

「あ、ちょっと待って下さい」


 立ち上がった村長に、俺はお願いをすることにした。


「もしよかったら、小人族のアイテムを少しもらえませんか?」


 どうせ消える村ならいらない物を貰っておきたい。


「それは良いが、何が居るんだ?ああ、クロココの実のジュースなら今も裏に在庫があるぞ。来るかもしれないと取っておいた」

「それは有難うございます。有難く頂きます。でもそれじゃなくて、今村の中にあるお店の中に置いてある品で良いです。お金も払います」

「そんな物で良いなら、別にただで構わない。あそこにあるのはすぐに手に入る物ばかりだから」

「ありがとうございます」

「ただし、一時間後に村を消し去るから、それがタイムリミットだ」

「はい。それからお菓子をお土産に持ってきたんですが、いりますか?」

「是非もらおう」


  大きさを戻した後にお菓子を渡すことになり、許可を貰ったので俺は無人の村に戻って好みのアイテムを物色する事にした。


「待ち針の剣て、一寸法師が持っていそうな剣だ」

「何を探すのかと思ったら、何やってるの?」


 まずは武器屋で武器を見ようと歩いてくるとユウリも一緒についてきた。


「半分は趣味で、もう半分はもったいないと思ったからかな」


 村をつぶす前に多少アイテムを買っておきたいと思っただけです。小人族産のアイテム何て珍しいから、手に入れておきたい。


「ここにあるのは全部鉄製よ?小人虹鉱は全部運び出したもの」


 何か凄い話が出てきたような。しまったな。もっと村をちゃんと見物しておけば良かった。


「そういえば、ここは何屋何だ?」


 俺は目についた店に入っては2、3個のアイテムを貰っておくという事を繰り返している。そんな中でさっき村に入って来たときに気になった謎の歯車や機械が置いてある店を覗く。ジャンクショップのような店だ。ファンタジーにはあっているような似合わないような。


「ここは機人から仕入れた商品を撃ったり修繕したりしている店よ」


 あの原子分解銃モドキとか作った種族に関係がある店か。


「でもそうすると商品は置きっぱなしか?」


 店にうずたかく積んである機械部品が商品だとすれば大部分置いて行った形になる。


「商品じゃないわ。ここに残ってるのは壊れて使えなくなった物ばかりよ」


 単なるジャンクだったか。それでも見せれば面白そうな機械を選んで持って行く。そうこうしているうちに一時間たったらしく村長が出てきた。


「もういいか?」

「あ、はい」


 村長は俺についてくるよう促すとユウリと一緒に鳩に乗る事になった。3人乗せて鳩は飛び上がる。3人乗っても大丈夫というのは鳩が強いせいか?以前に乗った小鳥は鞍が付いていた事もあって2人乗りだった。


「いいか、よく見ておけよ。おお、偉大なる神よ、ここに古き村の後を消し去らんことを」


 何か凄い呪文を村長が唱え出した。一体何の魔術だろう?


「ぽちっとな」

「ありゃりゃ」


 村長は懐から小さな箱を出すとその小箱を開けボタンを押す。思いっきり機械的だった。

 村が揺れる。地震が起きている。これはよくある証拠隠滅の為に地震で地面に埋める方法を選ぶんだろう。空にいる俺達には被害はない。

 地震だけかと思ったら変な物も見えた。茸の家が地震でなく自然と小さくなっていく。道があった場所に草木が生えていく。村であった場所はすっかり叢と変わらない。どういう理屈だ。やっぱり機械的なものではなく魔術的な物なのか?


「凄かったでしょう」

「ユウリが威張る事でもないと思うけど、魔術なんですか?」

「併用した物だな。魔術だけでは痕跡が残る」


 魔術に痕跡が残るという話は初耳だ。俺は攻撃しか鍛えていないから、何か鍛えなければいけない問題が増えていく。


「なんで併用何てするんです?」

「魔術の中には魔力で起こした現象を逆回しで再生する上級魔術があるというからな」


 上級なら知らなくて仕方ない話ではある。俺はまだそこまで調べていない。


「これは代々の村長が村を作る時に仕掛けておく。次の村ももうちゃんと埋め込んである」


 代々自爆装置?を仕込んでおくなんて証拠を残すのがそんなにいやなのか。


「それではここで別れよう。元気でな」


 俺を下して村長が別れを告げる。はたから見れば感動の1シーンだ。俺の渡したお菓子が載っていなければもっと格好のいいシーンになったと思う。


「あ、言っておくけど、旅についていく約束はちゃんと守ってもらうわよ。ビギの草原で待ってるからね」

「いや、いつになるか分からないよ」


 時間を決めていないのに無茶な話だ。


「出会うまでいるわ。揺籠で待ってるから」

「あ、ちょっと」


 ユウリは新しい約束を俺に告げるとサユリを高く飛ばした。


「また約束が出来たな」


 覚えていると良いが。俺は記憶力に自信がないというか時々度忘れを起こすので気を付けておこう。


 これからは完成したら投稿という形にしますが、かなり間隔は開くと思います。

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