第1話 ルイスと奇石
海岸沿いにある平和な町。
海を眺めるように並ぶ白壁の二階屋の一室。
窓からのぞく、穏やかな海から吹く微風をうけながら。
ルイスはベッドに横になって、じっと天井を見ていた。
ついに、この時が来たな……
胸の奇石に手を当てる。
これで、好きなようにキャラメイクできる。
使い道は決まっていた。
「ああ、これでやっと、ドラゴンと暮らせる」
ドラゴンと生きるためにキャラメイクする。
具体的には、決まってない。
とりあえず、叶える時の想像だけしてみる。
こうして、目を閉じて願がい事を言えば、奇石が輝き出して体は光に包まれる。
光が消えた時、願いは叶えられ奇石は消えている。
一度に複数の願いを叶えられる。
容姿、身体能力、魔法、特殊能力、攻撃力、守備力、寿命、他にも想像できて言葉にできる願いならなんでも叶うといわれている。
どれにすれば、ドラゴンと暮らすのに役立つか。
これだ! って願いが浮かんでこなかった。
「やっぱり、いますぐオトギの国に行って探そうかな。オトギの国には、どんな願いを叶えた人達がいるんだろう?」
王子様――
お姫様――
相談しようかな。
ルイスが起き上がった時、机のタブレットからキャロルからの呼び出し音が鳴りだした。
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