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とある離島の保健室  作者: なる。
一学期
1/29

000 Introduction

 

 この作品はフィクションです。

 関東沖に瑞羽島なんてねーぞ!とか突っ込まないでください。



 短い話をちょろちょろと更新していきたいなーと思っています。

 少しでも楽しんでいただけたら幸いですが、期待せず生暖かい目で見守ってくださいませ。


 それではどうぞ。




 

 関東沖に位置する小さな離島、瑞羽島みずはじま

 私こと鳴神なるかみなるがこの島唯一の中学校、瑞羽中学校の教師に就任してから早三ヶ月が経った。


 教師とはいっても、私は養護教諭――いわゆる保健室の先生というやつなので生徒たちの前に立って教鞭を振るったりすることはなく、保健室に閉じこもって生徒の健康管理に従事していることが多い。とはいえ、瑞羽島は人口が千人にも満たない島だから学生だってもちろん少なく、健康管理などとは言ってもほとんどすることがない。正直、養護教諭の存在意義がわからないくらいだ。まあ、せっかく雇ってもらっているのだから不満は無いんだけど。


 しかし……暇なのは授業時間中だけだ。

 たまに体育の時間などに怪我をして来る生徒もいるにはいるけれど、それでも放課後の忙しさとは比べ物にならない。


 そう……放課後、それは魔の時間なのだ。

 授業が終わり、何も無い生徒は帰宅して部活がある生徒は部活へ行く。教室に残って話をしている生徒も多いが、そもそも生徒数が少ない学校だから放課後の校舎内はどうしても閑散とした雰囲気になる。


 そんな雰囲気がそうさせるのか、放課後は何故か異様なまでに保健室を訪れてくる生徒が多い。

 その目的はほぼ一貫していて、人生相談のようなものがほとんどだ。

 私がまだ若いからか、就任したての頃は雑談を目的で訪れてくれる生徒が多かったのだけれど……いつの間にか簡単な相談を持ちかけられるようになり、そのうち人生相談がメインのような感じになってしまった。

 そして何故かそれが生徒たちの間で「保健室の鳴神先生はどんな悩みでも解決してくれる!」とよくわからない広まり方をしてしまって、おかげ様で放課後は毎日多忙に多忙を極めている。


 そんな魔の時間の到来を知らせる音――帰りのホームルーム終了を知らせるチャイムが、今日もまた校舎に鳴り響いた。



 さてはて……今日はいったい誰がどんな相談を持ちかけてくるのだろう?




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