始まり
この世界には無数の「世界」が存在するという。この物語は世界を渡り、繋いでいく物語。
この大地は「魔法王国アルカナ」。魔法が栄えている国だ。は今までは平和であった。ただある時、空が裂け国家の一部が文字通り何処かに消えた。いわゆる神隠しだが
「街の崩落及び住民の焼失という報告があった。そなたらにはそちらに向かって被害情勢の調査に行ってほしい。」
王は「魔女」と「騎士」に問いかける。彼らは幼馴染であり敏腕とされるも、どの国にも仕えず、旅を続けていた。人々を救うのもあるし、この世界について学ぶために見て回っていた。しかし偶然にこの世界について、学びたいことがある。
「町一個消滅なんて……私でも見たことない、魔法とは言えない規模の災害……!?」
黒いローブを着た緑の短い髪をした小柄な魔女−エレノアは目を暗くしていた。人々の死、消滅はどうしようもない、避けられぬものだけど、こういった理不尽を見聞きすることは耐えきれなかった。黄金の眼は暗くも、騎士−ルクスを見つめながら怒りに震えていた。
「さすがに天災とかでもないだろ。」
そう言われると目を逸らす。二人はどうしたらいいのか迷いつつ、調査をすることとなった。それが長い旅路のきっかけになるとも露知らず……。
それがおきた同じ頃、白い髪の毛に狐の耳を生やした可憐な少女がその場所に立っていた。和装の、尻尾を生やしたこの世界の人間と思えない少女―マシロは目を驚かせていた。
「ミオ…!どこ……!」
友人の名前を呼ぶもそこにはいないようだった……。周りを見渡すもマシロのいた世界には存在し得ない建物が崩壊しているだけの薄ら暗い場所。そんな見知らぬ世界に飛ばされてると思わず、立ち止まる。
アルカナの辺境にある街「フォーリウム」、そこが神隠しにあったと聞いたエレノアは白い狐の耳をした少女、この世界の人間とは思えない容姿の少女を見つける。
「貴女は……?」
マシロはエレノアの容姿を見て、この世界は自分のいた世界と異なるのだと、もう戻れないかもしれないということ、そのことに驚きを隠せない…。ただ、間違いないのは彼女が自分達にとって「住人がどこに行ったのか」という謎を明らかにするかもしれない存在だということだ。
「私は……マシロ、マシロ・シラユキって言います……。」
マシロはエレノアとルクスを見て怯えているようだった。それはそうだ、見知らぬ場所で見知らぬ人に話しかけられたのだから。
「私はエレノア、エレノア・ウィッチクラフト。」
「エレノアさん、聞きたいことが一つあります。ここって何処ですか?」
んーと迷った顔をする、どの国にもこんな容姿の少女なんて見たことがないから。そんな子がもしこの世界の人間駄としても、別の国の奥地から飛ばされたのだろうと思えるが……。
「ここは魔法王国アルカナ、私達魔女と騎士が集う国。ってこの世界の人ならわかってもらえるはずだけど、マシロちゃんはこの世界の人じゃない、よね?」
見た目のお陰で解ってもらえたと安堵するも、「魔法」という言葉を聞いて得体のしれない何かと思ってるようだった。
「私の相方の騎士さん、呼びに行ってくるね。」
そう言って、エレノアはその場を離れる。マシロは考えていた、魔法って、この世界って
マシロが魔法王国に飛ばされてきたとき、自分が持っていた腕輪が光りそこに飛ばされた。間違いなく、「鍵」はそれだろうとわかっていても、ただなぜそれが起動したのか。そこがわからなかった。
しばらくするとエレノアがマシロの前に現れた、彼女がルクスと呼ぶ男性を共に連れて出てくる。
「見慣れない風貌の少女がいるとエレノアから聞いたけど、この子が…?」
「そう、この子」
「私は…」
マシロは自己紹介をルクスにも済ませる。
「マシロのいた世界ってどういう「世界」だったんだ。」
そしてマシロは話し出す。この世界と違う異世界のことを……。