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特別編⑦ 雑誌記者による梅東候補へのインタビュー。

雑誌記者「わたくし月間ニッチで記者をやっております霧多原と申します。梅東候補、本日はインタビューに応じていただきまして……」」


梅東「うむ。そう固くならんでよろしい。ワシのことはお父様と呼びなさい」


巫女「お父様がインタビューにお答えされるのは、めったにない名誉なことなのですよ」


雑誌記者「あ、そうなんですか。ありがとうございます。では早速ですが梅東さんが今回、都知事選に出馬されたわけをお聞かせください」


巫女「お父様とお呼びなさいませ」


雑誌記者「ああ、はいすみません。ではお父様の梅東さん、出馬されたわけをお聞かせください」


梅東「世の中を変革するためなり。来るべき『破砕の日』に備えて、なるたけ大勢の者に天より下される真言を降ろす必要があったのでな」


雑誌記者「ええっと『破砕の日』というのは『ハルマゲドン』のようなものと考えてもいいんですか?」


梅東「そうではない。『破砕の日』は何もこの世の終わりというわけではない。ただ未曾有の大災害が広範囲に起こるということだ。ワシはこれまで大きな震災があった時などは率先して神聖・大心涅槃教・教会の敷地を被災者に開放し、子供(信者)らには、真心を込めてお世話するようにと命じてきた。広大な境内を持ちながら、神域だから解放できないと仮設住宅も建てさせなかった他のエセ宗教家どもとは違ってな。要はそういった役に立たない邪教を駆逐し都民に、いやこの国の民のみならず全世界を神聖・大心涅槃教庇護の元に変革してゆこうと思っておるのだ」


雑誌記者「神聖・大心涅槃教が被災地近くの教会の敷地を仮設住宅用地として開放されたことはうかがっていますが、朝から晩まで布教されたので逃げ出した人もいるとか……」


巫女「それは他の邪教徒が言うておるだけです。神聖・大心涅槃教では朝は皆でお父様を称える歌を唱和し、昼は勉強会に参加してもらい、夕べにはお父様と神様に感謝の言葉を全員でスクラムを組んで唱える。そういった清々しい日々を過ごすだけです。そうしているうちに被災者らも落ち着きを取り戻し、高らかに信仰の告白をするようになるのです」


雑誌記者「それは一般的に洗脳というのではありませんか?」


梅東「カーツ! どうやらおまえには邪霊が取り付いておるようだ。ワシが聖言を吟じて払ってやるとしよう」


雑誌記者「いや、それには及びませんのでって言ってるのに朗々と……」


梅東「聞けや~~、心貧しき者に~取り憑きし地獄の悪霊~~、聖なる波力を浴びて悶えるべし~~」


雑誌記者「あ、いいお声ですね」


巫女数人「エイエイ、エ~イ」


雑誌記者「痛い痛い、ちょっと竹刀で叩かないでって。ブワ~、冷たい! 水もかけないで、あっ大量の塩をぶちまけないで」


梅東「うむ。どうやら正気に戻ったか。ではここまで」


雑誌記者「えっ、インタビューはこれで終わりですか、あのまだお聞きしたいことが……」


巫女「お祓い料にござります。リボ払いでも良いので。ささ、ここにサインをなさいませ」


雑誌記者「お祓い料ってなんですか。えっ何ですと。970万円‼ ヒィ~~」


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