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特別編⑥ 雑誌記者による田乃郷候補へのインタビュー。

雑誌記者「田乃郷さん、お久しぶりです。今回は都知事選に出られるんですね」


田乃郷「ああ、月間・ニッチの記者、霧多原さんですか。たのもう、たのGO、田乃郷陽介です」


雑誌記者「ハハ、覚えていてくださって恐縮です。さっそくですが田乃郷さんは今回も高齢者の問題を取り上げておられますね」


田乃郷「そう私自身が高齢者なものでね。社会が変革していくのはいいことなんだが、かえって不便になったんじゃないかと思えることが多くなったんだ。そう思っている人も多いんじゃないかと思って、このところ様々な選挙に出てグチを言わせてもらっているんだよ」


雑誌記者「いやいやグチだなんてとんでもない。私のような者にも共感できるところが多々あります。例えば田乃郷さんは高齢者の免許返納運動に反対なさっており、現在のAI技術で車を安全な乗り物にして、むしろ高齢者がどんどん外に出るようにすべきだとおっしゃっていますが、いつまでも車に乗っていたい私もこれには大賛成です」


田乃郷「政府は高齢者を電車やバスに乗らせようとしていますが、上下移動が多い地下鉄の乗車は本当に大変ですし、バスにしても最近はインバウンドも増えて東京や京都など一部の路線では大変混みあっています。そういうバスに乗れというのは現実を無視した誘導です。その上、切符を廃止してスマホにQRコードを読み取らせて乗降させようという動きまである。これなども効率を考えてのことでしょうが、高齢者にとっては使い慣れた慣習を捨てなければいけないストレスを感じるやり方だと思います。私は何度も言っていますが、技術は人を便利にするために使うべきで、新しい技術ができたからといって、人がそれに合わせて生き方を変えなければいけないというのには反対です。たとえ日本はガラパゴスだと言われてもそんなことを気にする必要はない」


雑誌記者「今まで日本を支えてきた高齢者にも配慮をして欲しいということですね」


田乃郷「確定申告の際にもスマホで行えとか、直接税務署に出向く場合でも予約をL〇NEでやれなどと言うものだから、L〇NEなどを利用しない高齢者ばかりが列を作って5時間も待たされているのには驚き呆れました」


雑誌記者「まあ政治家の先生たちは確定申告はお詳しくないのかもしれませんね。それと少子化問題だけを重要視して高齢者の問題についてはあまり取り組まない政策にも苦言をされていましたね」


田乃郷「日本は確かに高齢化が進んでいるので、そういった点では少子化問題を重要視するのは分かるんですけどね。しかしそれは考え方次第です。子供が少なくて高齢者が多いというのは必ずしも悪いことではない。つまり短所は長所でもあるということです。要するに教育を必要としない熟練者がズラリと揃っているわけですから」


雑誌記者「政治家たちは、高齢者が購買意欲もあまりなく、生産性も低くて医療費もかかるお荷物とみているんでしょうねかねえ」


田乃郷「国を一個の生き物と捉える政治家はそのように考えるのかもしれません。私の場合は国民一人一人の集合体が国家だと考えています。人間は幸福であれば他者を思いやることができる。そういう国は繁栄する。逆に自分が不幸であれば他者を羨み妬み、他人の不幸は蜜の味と思うわけです。そんな人が多い国が衰退していくのは目に見えています。だから私としては若者はもちろん、高齢者も輝ける国であって欲しいのです。高齢者の喜びとは孫やひ孫の成長を見守ることなどと考えている人は、人間の多様性を理解していない。政治家の使命とは90歳の人でもその人に合った喜びや明日への希望を創出し、提示することです。それができない人は政治家になる必要はない。また人口の減少が国力・例えばGDPの低下につながっているのは事実ですが、ドイツは元々人口が日本の三分の二です。そのドイツがGDP三位で日本が㈣位ということは、一人一人の購買意欲が日本より高いということです。政治家は少子化問題ばかり言いますが今現在生きている人を大事に考えれば、自然に国力も高くなるはずです」


雑誌記者「そのために色々提言をされているのですね」


田乃郷「そうです。まあ先ほども言ったようにグチばかりですけどね。私は佐内君のようなアイデアマンではないので。ところで君はポーカーというゲームをやりますか?」


雑誌記者「高校の修学旅行などではやっていましたが、近頃はもっぱらマージャンです」


田乃郷「ハハハ、分かります。中高生とか、カジノへ行くようなギャンブラーでもなければ最近はあまりやらないかもしれないですね。しかしこのポーカーというゲームは政治に例えると面白いんですよ。要するに今の政治家たちは、うまくいかないのは手札が悪いからだと思っているのです。もし配られた手札がエースばかりだったり、奇麗に数字が並んでいたらうまくいくのは当然でしょうが、ポーカーの名人は手札が悪くても工夫したりハッタリをかましたりして勝率を上げていきます。日本が高齢者が多くて若者が少ないのであれば高齢者を輝かせて、その力を思う存分に発揮させるように環境を整えればいいだけの話です。無いものねだりなどせずとも、人がのびのびと幸せに生きられる国であれば自然に人口も増えていきますよ」


雑誌記者「本日はありがとうございました。都知事選、この後もがんばってください」


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