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里香がやってきた

 うわぁぁぁぁぁぁ、ついに来てしまった。俺はドキドキした精神を抑えるためにルーティーンをする。あの後、青木と一緒に飯にいった俺はたまたま撫子と里香の話を聞いてしまったのだった。撫子が声をかけてきたときは死ぬかと思ったが、咄嗟に隠れたおかげで里香にはばれてはいないようでよかった。

 そして、その翌日の昼、つまり今から里香が来るのである。撫子からは「ちゃんと話しなよ、バカ大和」と喝をいれられてしまった。しかし、本当にできた妹だと思う。これであとは「さすがですお兄様」っていってくれれば完璧なのだが……」



ピンポーン



 現実逃避に近い思考をチャイムの音が中断させる。俺はおそるおそる扉を開けるとそこには気まずそうに立っている里香がいた。



「おはよう……大和」

「おはよう!! 昨日は悪かった……その……俺もちょっとテンション上がってたんだ、里香を傷つけるつもりはなかったんだ」



 俺は玄関先で土下座を披露する。別にこれで許してくれるとは思っていないが、誠意を見せるべきだろうと思ったからだ。彼女の反応を待つが何もかえってこない。おそるおそる顔を上げると里香は唇を尖らせて俺を見つめていた。



「大和……とりあえず謝ればいいって思ってないか? 昨日の件は私にも悪いところがあったんだから大和だけが一方的に謝らなくていいんだよ」

「いや、俺が里香の胸を硬いっていったのが原因じゃ……」

「また言った!! 確かにそうだけど、その後は私も……悪いところもあったしね。とりあえず部屋で待ってろ。私も手を洗ったら行くからさ」



 彼女はそう言うと緊張した面持ちで洗面台の方へと向かっていった。なぜかその手には五円玉が握りしめられていた。




 またあいつに催眠術をかけられるのかーと思いながら俺は、自分の部屋で待つことにする。今度は一体どんな催眠術をかけられるのだろうか? テーブルの上にあいつが最近はまっているシュークリームと、ちょっと奮発した紅茶が心地よい香りを漂わせている。これで、多少なりとも機嫌がよくなるとよいのだが……

 どれくらい待っただろうか? 扉が開くと同時に里香が入ってきた。俺が何を言われるのか身構えるといきなり抱き着いてきてこう言った。



「昨日はごめん、大和。大和の大和を思いっきり蹴っていたくなかったか?」



 むちゃくちゃ素直に謝ってきたんだが? 一体なにがおきているんだ?




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