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26.中間報告

「じゃあ、答え合わせをしようか」

「ああ、どきどきするな」

「大和は今回がんばったし、行けるっしょ」



 英語と数学が終わった俺は里香と青木と一緒に空き教室で答え合わせをしていた。里香はどうせ100点なので、こいつの答案を参考にすれば俺の点数もわかるというわけだ。俺も青木も里香が100点だということを疑っていない。本当に里香への勉強への信頼度はみんなすごいのである。里香の答えを参考に俺達は答え合わせをする。そして里香の採点が終わり点数が発表になる。



「それじゃあ大和の点数は英語が85点、数学が87点だ。まだまだじゃないか。私は両方100点だよ」

「いや、俺の歴代最高得点なんだけどな!!」

「ちなみに俺は英語が95点、数学が80点だ。俺の勝ちーー!!」

「青木にすら負けた!? ってお前は普段あほだけど特進クラスだもんな!!」

「私以外に負けるなって言ったのに……大和の馬鹿……」




 俺が青木に負けたのが不服だったのか、里香が唇を尖らせている。確かに里香も頑張ってくれたのに、青木に負けたのは申し訳ないが、そこまで悲しい顔をしないでほしい。前回に比べれば相当点数は上がっているんだが……というか本命は青木ではない。



「青木はどうでもいいんだけど、灰崎には勝てるだろうか」

「せっかくだから、青木にも勝つくらい言えよな……私のライバルの癖に……」



 どうやら里香は俺と青木が接戦な事が不満なようだ。もしかしたら点数的には俺と青木の方が競っているから嫉妬しているのかもしれない。てかそこかよぉぉぉぉぉ。



「まあまあ、赤城さんもそんな顔しないの。大和もがんばってんだからさ。前回の点数と同じくらいなら、英語と数学は灰崎と少し劣るくらいだから、国語がいつも通りとれればいけるとおもうよ。ちなみに俺は国語は得意だから、大和が俺に勝つのは無理かな。俺もなんか賭けときゃよかったねー」



 俺の言葉に青木はへらへらと笑いながら言った。そして俺達をみるとやつはにやりといって言った。



「まあ、俺はそろそろいくよ、あとは二人でイチャイチャしてるといいよ」

「なっ……」

「別に俺達は……」



 俺達の反論を聞かずに青木はさっていた。俺達はお互いに顔を真っ赤にして見合わせる。俺と里香に何とも言えない空気が流れる。最後に余計なことをいっていきやがって……でも、素直になるって決めたんだよな。



「里香、このテストで勝ったらちょっと行ってみたいみせあるから付き合ってくれないか」

「別にいいけど、いつも映画とか行っているじゃないか、改まってどうしたんだ?」

「いや……男だけじゃ行けないところだからさ……嫌だったらいいんだが」

「まさかエッチな店じゃないだろうな!?」

「この流れでそんなところに誘うかよ!? ちょっとおしゃれなパンケーキの店だっつの。この変態むっつり女め!!」

「なんだと、彼女もいないのにメイド服を持っている変態め!!」

「うっせー、彼女ができたら着てもらうんだよ!!」

「ふーん……彼女が着てくれるといいな!!」

「多分頼めば着てくれると思う……てか絶対着てくれるしサイズもぴったりなはずなんだよな」

「へえ、まるでもう着てもらったみたいに言うんだな……」



 俺の言葉に里香の顔がどんどん赤くなる。本当はいい雰囲気の店に誘いたいだけなのだが、なかなかうまくいかないものだ。でも、俺は素直になると決めたのだ。だから一歩進もうと思う。



「それでさ、里香と行きたいんだが、いやか? 無理にとはいわないが……」

「まあ、大和がどうしてもっていうなら……甘いものは嫌いじゃないし、今回は頑張ってるしね。なんかデートみたいだな……また、お洒落したら喜んでくれるかな……」

「ああ、がんばるから楽しみにしててくれ!!」



 最後の方はごもごもしていてよく聞こえなかった? 残念そんなことはない、ちゃんと聞いていたさ。彼女のお洒落は楽しみだ。これで約束はできた。そうして俺達はそれぞれの教室へと向かうのであった。今の俺はもう誰にも負ける気はしなかった。



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― 新着の感想 ―
[一言] なろうの鈍感な方ってセリフ聞こえないこと多くて、そこはあまり好きではなかったんですが、ちゃんと届いていてなんだか安心しました笑 灰崎君に勝っているといいですなぁ。 カップル成立も近いか? は…
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