395話 虚無の咆哮
「ふふっ!」
さぁ、避けろ! 避けろっ!
一瞬も気を抜くな! 緊張の糸を決して切るな! 常に意識を張り巡らせろ!!
じゃないと……
「あはっ!」
正面から顔に向かって飛来する滅光を首を捻って躱したアナスタシアが……
「っ!」
後方から飛来した滅光に左足の膝から下を消滅されられてバランスを崩して顔を歪める。
瞬時に足を再生させたクソ女神に一斉に滅光が襲い掛かる!
「ふむ」
転移で避けたか……無駄なのに。
ガギィッン!!
「くっ……!」
私の背後に転移したアナスタシアの頭上から滅球が降り注ぎ、振り上げていた剣で滅球を受け止めたアナスタシアが地面に叩きつけられて苦悶の声を漏らす。
滅球を避けると同時に私の背後に転移して自身の魔素で構築した剣で攻撃。
まぁ、狙いは良かったよ?
けど! 転移程度で私の滅球から逃れられると思ったか!!
あの剣、この前と同じ……いや、ショウの身体に憑依していた時とは比べ物にならない魔素で構築されてるし。
アレなら私の柔肌に傷をつける事もできるだろうけど……
「ふふっ」
まさか滅球を弾くとは!
うんうん! そうこなくちゃな!!
「あはっ!」
さぁ! 踊れっ!!
女神の剣舞を見せてみろ!
「っ……!!」
前後左右、あらゆる方向から絶え間無く襲い掛かる滅球を避けて、剣で弾いて凌ぐ!
けど……少しずつ! 着実に! アナスタシアに傷が増える!!
「踊れ! 踊れ!!」
けどまぁ、流石だわ。
傷は負ってるけど、すぐに回復できる程度のかすり傷だけで致命傷は一切ないし、
四肢を欠損する事もなく滅球の乱舞を凌いでる事は褒めてやる。
「っ! ふふ、確かに厄介ではありますが、この程度なら問題ありませんよ?」
剣で滅球を弾きながらクソ女神が不敵に笑う。
たかが滅球を凌いでる程度で調子に乗るなっての! 滅球の乱舞はただの前座に過ぎないのだよ!!
「ふふ」
ふわふわと浮遊し、周囲を包囲しながら続々と襲い掛かる滅球を慣れて来たのか余裕を持って凌ぎ続けるクソ女神に向かって手を翳す。
「何を……」
「圧縮」
「ッ……!?」
ギュッと手を握り締めると同時に、それまで不規則に飛来していた滅球が一斉にアナスタシアへと殺到し……全ての滅球を一気に圧縮!!
パァッ────!!
「あはっ!」
一瞬で限界点を超えて圧縮された滅球が炸裂してクソ女神を! クズ勇者共を! 熾天使共を!
辺り一帯を白い滅光が包み込む!!
当然この滅光の中にあっても私は無傷だけど。
人類最強クラスの実力者であるクズ勇者共や熾天使共でも一瞬で。
無防備でいれば神であるクソ女神ですら消滅させる滅光の空間!!
「けど……」
まぁ、こんなのでヤられるわけが無い!
やるじゃん! 咄嗟にクズ勇者共や熾天使共も含めた全員に結界を展開してなんとか防いだか。
「吹っ飛べ!」
「っ!!」
滅光が収まると同時にクソ女神の背後に転移して、焦って振り返ったクソ女神を容赦なく蹴り飛ばす!
吹っ飛ばされたクソ女神が、最初の雷霆で削り取られて切り立った崖みたいになった山肌に衝突し、山肌が割れて地面が揺れる。
「降り注げ、 白滅光の雨」
クソ女神が突き刺さった山に滅光の雨が降り注ぐ!
「あはっはっはっは!!」
空から降り注ぐ滅光の雨で山が崩壊して瓦礫と化しちゃった。
とは言え……瓦礫に埋もれてクソ女神の姿は見えないけど、忌々しい魔素は感じるし。
そもそも神が、それも主神であるクソ女神がこの程度で消滅するハズが無い!
「消し炭にしてやる」
瓦礫と化した山に……アナスタシアに向かって手を翳す。
ふふふ! 虚無属性でコレを放つのは何気に初めてだわ。
全身全霊でもって防ぎ切れ!
「幼魔神竜ノ咆哮!!」
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