376話 王都決戦 その6
今回で決着まで行けなかった……次回! 王都決戦、決着です!!
地鳴りのような、空気を震わすような轟音が鳴り響く。
「ふむ」
星落か。
確か……マリアナから奪った魔法知識によると、最高位の天体魔法で、マリアナが使える全魔法の中で最強の破壊力を誇る物理攻撃魔法だったかな?
『ねぇ、一つ聞いても良い?』
ん? 何?
見ての通り、今はクズ勇者共との楽しい遊びと言う名の戦闘中で忙しいんだけど。
『遊びって……いや、そうじゃ無くて。
前から気になってはいたけど、悪魔ちゃん今回の戦争のためにマリアナ達の枷を全て外した言ってたよね?』
その通りだけど?
マリアナから奪った魔法知識も、ユニークスキルも全部返してやったし、クリスらにかけた呪いも外してやった。
尤も、一時的にだけど。
『なら、何で悪魔ちゃんは普通にマリアナの魔法知識があって、彼女から奪ったスキルを保持してるの?』
えっ? バカなの?
そんなの、一度自分のものにした知識が無くなるハズが無いし。
ユニークスキルだって強欲者で奪ってからコピーしたからに決まってるじゃん。
ふふん! コレは暇潰……げふん、げふん! 身を粉にするような辛く厳しい研究と権能の検証を経て可能とした強欲者の権能!
今の私ならば、自分の保有するものならユニークスキルだろうとコピーする事ができるのだっ!!
「ふふっ、驚きで声も出せないようね!
マリアナのこの魔法は凄いんだからっ!!」
うぜぇ……本当にアバズレ聖女は嫌いだわ。
何かこう、声を聞くだけで拒絶反応っていうの? 虫唾が走るわ。
────ッ!!
隕石が放つ熱と大気圏に突入した炎によって、空が赤く染め上がり。
衝撃波が周囲の雲を消し飛ばす。
「まさか、コレ程とは」
流石にこの規模は驚きだわ。
以前私に使った時や、1週間前のアーク達との一戦で放ったモノとは比べ物にならない。
もしかしなくても、確実に王都自体が消し飛ぶな。
「ヤツを逃すなっ!」
「多重隔離結界っ!」
「転移不可領域結界!!」
逃げる? 誰が? この私が??
「ふふっ」
こんな結界まで用意しちゃって……この期に及んで、この私が逃げるって思ってるとか……
「フハッハッハ! どうしました?
突然笑い出すして、気でも触れましたっ!?」
「クリス、まだ油断したらダメだよ」
「魔神レフィーさん。
貴女は多くの罪を犯しました……今度こそ、罪を償ってください!!」
私を見下して高らかに嗤う狂信者。
油断なく私を見据えるクズ勇者。
聖女ぶってるアバズレ聖女。
「邪悪なる悪魔の神よ、これで貴様も終わりだ」
「マリアナ殿の魔法には我らの支援魔法、神聖属性が付与されています」
「いかに貴様と言えども無事では済むまい」
「どうか、安らかに」
もう終わった気でいる熾天使共。
まぁ、確かにいかに私と言えどもアレを喰らえばこの肉体が崩壊してもおかしくないし。
肉体の欠損は免れないだろうけど……
「無駄」
「何を……」
訝しむようにこっちを見てくるクズ勇者を無視して、軽く頭上に手を翳し……
「〝消えろ〟」
瞬間、大気を圧した落下して来ていた巨大な隕石も。
私を隔離してた2つの結界も。
最初から何も無かったかのように、全てが一瞬にして消滅する。
「……は?」
「ふふっ、あはっ! あはははははっ!!」
愚か者共めっ!
いくらお前達がマリアナの魔法を強化しようと。
いくら悪魔族の弱点である神聖属性を付与しようと、この私にお前達の攻撃が通用するとでも思ったか?
「確かに、今のは私の身体を壊すに値する魔法だった」
尤も、それはあくまでも肉体のみ。
私の身体をいくら破壊しようとも、私を滅ぼす事はできないけど。
「けど、私には通用しない」
お前達が無能だと。
使えないと蔑んだ付与の……私のユニークスキルである付与者の前では、お前達の行動なんて……
「全てが無意味」
ふふっ! 呆然と落ち込んでるところ悪いけど、お前達にそんな余裕も、時間もない。
「今度は私の番」
「「「「「「「「「「っ!!」」」」」」」」」」
私が発する膨大な魔素にクズ勇者共が息を呑む。
「星天魔法……」
私の魔素に耐え切れずに大地が、大気が、世界が震えて悲鳴をあげる!!
「グラン・シャリオ」
さっきマリアナが放った星落と同等の規模の隕石が再び王都の上空に顕現した。
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