169話 魔王誕生
「終わり……じゃ無いわよ!」
アークの剣を指で受け止め、静寂が舞い降りた戦場にターニャの声が響き渡る。
「術式展開!!」
バッ! っと杖を振り上げたターニャから発せられるは大気を揺らすような強大な魔力。
迸った魔力が紫電して地面を割り、複雑かつ巨大な積層魔法陣が浮かび上がる。
本当なら何だとっ!? って驚く場面なんだろうけど…… ふっ、残念だったな!
さっき、もう終わりかって聞いたのはただの演出。
何かカッコよさそうだったから聞いただけで、当然気付いてたわ!!
「確かにこうも簡単に攻撃を受け止められたのは想定外だったが、俺の雷鳴剣は文字通り雷を纏った剣撃。
いくら強いと言っても、流石に身体が痺れて動けないだろ! 今だ! 全員、ターニャに合わせて一斉に叩き込めっ!!」
再び身体に雷を纏って離脱したアークの言葉に応えるかのように、至る所で巨大な魔力が迸る。
流石は全員が一騎当千クラスの実力者達って、言ったところかな。
「あまり私達をなめないことね! 喰らいなさい!
極大魔法!! 核熱収束砲っ!!」
ターニャが展開していた魔法陣が眩く光り輝き、射線上の全てを焼き尽くす熱線が。
四方八方から様々な魔法が放たれる。
それらの魔法は真っ直ぐと標的、つまりは私へと向かって殺到し……
「消えろ」
何事も無かったかのように消え失せた。
「ぇ……」
誰もが唖然と目を見開か中。
翼を広げて空中に浮かんで、愕然とするターニャの目を見下ろして言い放つ!
「それで、もう終わり?」
ふっ、決まった!!
これは我ながらカッコ良すぎだわ!
「そ、んな……私の最強の魔法が、こんなあっさり……」
うん、まぁ人間にしては確かに凄かったと思うよ?
それこそ悪魔までの下級悪魔は勿論、上位悪魔でも今のをまともにくらえば消滅する程の威力だったし。
まぁ、まともにくらえばの話で、そもそも私には通用しないんだけども!
それはともかく!
「褒めてあげる、今の一撃は人間にしては誇って良いレベルだった」
とは言え、流石にここまでか。
コイツらの大体の実力はわかったし……ぶっちゃけ、もうちょっと飽きて来た。
「さて……愚かで、醜い人間共」
「「「「「「「「「っ!!」」」」」」」」」
軽く魔素を解放しながら魔王覇気で威圧する。
さっきのちょっと戦意を折る程度のモノとは違い、死なない程度に絶望を与える重圧を受けてこの場に残った100余名全員が膝を着く。
「喜べ、お前達は殺さない。
ふふふ、無様に逃げ帰って飼い主共に伝えるが良い、お前達が一体誰に戦争を仕掛けたのかを……」
さぁ、畏怖しろ! 恐怖しろ! 平伏しろ!!
私の膨大な魔素量に耐え切れずに大地が、空が、空間が揺れる。
軋みを上げて世界が震える。
人間共の魂に刻み込むように、この世界に知らしめるように……
「私は最古にして始まりの原初の悪魔にして、魔を統べる神。
悪魔王国を統べる女王……魔王レフィーだ」
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